第30話  天使のてんちゃん 子供の日

天使のてんちゃん 子供の日


天国でもゴールデンウイークがあり、子供たちは待ち望んでいた。

てんちゃんも、もちろん子供の日に何かおもちゃが欲しくてたまらなかった。

「てんちゃん。子供の日におもちゃが欲しいでしゅ。神様お願いしましゅ」

「うーん。てんちゃんに何か買ってあげると、他の子供にもあげないと不公平になっちゃうじゃろ」

「てんちゃんは、みんなで使えるものを買いましゅ」

「うーん。一万円しかだせないんじゃが・・・」

女神様がやってきて、てんちゃんに何が欲しいか内緒話をして確認をとった。

「あー。なるほどみんな喜ぶでしょうね。私が手配しましょう」

「えっ?神様には内緒なの」

「ふふふ・・・。神様も子供もの時を思い出す品物ですよ」

数日後にアマゾンからてんちゃん宛にお届け物が来て、早速開けてみると、確かにみんなが喜ぶものだった。

「これでしゅ、飴玉からも作れる綿あめ機。」

「ほーう。今こんなものがうっているんじゃな・・・。」

子供たちは喜び、ちょっとした縁日ごっこが始まった。

「女神様、なんで許可したんじゃ、」

「だって私も子供の時、欲しかったおもちゃですよ。これならみんな喜ぶでしょう」

綿菓子をてんちゃんがどんどん作っていってみんなに手渡していった。

「神様にも、あげましゅ」

「ほうー。ありがとう。てんちゃん」

神様は食べた後、口に爽やかな味がして思わず何の飴か驚いた。

「てんちゃん、ハッカの綿菓子つくって、ビックリじゃ」

「ふふふ・・・。サクマドロップスで、てんちゃんの苦手な飴を食べてくれるのは神様だけでしゅ」

今日は、神様も女神様も子供たちもいい日になった。


                                  おわり

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