第23話 天使のてんちゃん 駅で呼ばれる

天使のてんちゃん。駅で呼ばれる。


今日は、てんちゃんと女神様と神様で人間界に来て電車に乗っていた。

「てんちゃん。もうすぐ東京駅よ」

「わー楽しみでしゅ」

しばらくして電車から放送がながれた。

『あ、てんちゃん。プリーズ』

「えってんちゃん呼ばれてる」

神様が答えた。

「アテンションプリーズ。と言ってご注意くださいと言っているんだよ」

「てんちゃんくださいと言ったでしゅ」

てんちゃんがおろおろし始めた。女神様もおろおろしている。

あー。こいつら自分に注目されていると思っているんだろうな。まあ神様はおじいちゃんだから安心。しばらくして、目の前の綺麗な女性が声をかけてきた。

「どうぞ・・・」

すっと席をゆずってくれたのだ。

「えっ」

意外に神様、もてて親切にしてくれたのー。神様は、ぽわんとしていた。

「たまには、人間界もいいものじゃのー」

「てんちゃんくださいは困るでしゅ。てんちゃんはみんなのものでしゅ」

てんちゃんはいつもどおり自信過剰のお子様であった。

                             

                                   おわり

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