第17話 天使のてんちゃん誤解される

天使のてんちゃん誤解される。


最近、てんちゃんが一人で何か本を見てニマニマしている姿を女神様はみていた。

いったい何を見てあんなにニマニマしているのか気にはしていた。

たまに、触ってみたらきもちいいでしゅかね。と呟いていたので、まさかHな本を読んでいるのでは、でもてんちゃんは5歳。頭もいい子だし、天使の資格もとっている。

こっそり神様にお願いした。他の子の手本になる優等生のてんちゃんがいかがわしい物を持っていたら大変と思った。

「てんちゃん。神様にてんちゃんが持っている本が気になるので一緒にみせてくれないかなー。神様気になるだよ」

「ダメでしゅ。これは秘密の本でしゅ」

「じゃあ神様が図書券あげるから好きな本買っていいよ」

「ほんとでしゅか?じゃあ男同士の約束でしゅよ」

「じゃあ、昼休みに神様の部屋に来て」

「わかったでしゅ」

てんちゃんはいい返事をして、子供たちと遊んで給食を食べてから神様に本を見せに行った。

「神様。これは内密にしてくださいでしゅ。みんなに知られたくないでしゅ」

「ほーう。この本か。どれどれ」

神様は笑顔でみた。

「てんちゃん。この乳を触ってみたいでしゅ。きっとあたたかいし、この乳でかいでしゅ」

「ふむふむ」

「てんちゃん。直接飲んでみたいでしゅ」

「ほうほう」

「てんちゃん早く大人になれるでしゅかね」

「あー。ちょっとてんちゃん。小さいからね」

「きっと生だとおいしいでしゅ」

「そうだね」

女神さまはドア越しに聞いていたので慌てて部屋に入った。

「ダメよ。てんちゃん。あやしい本読んじゃいけないわ。もっと純粋でいて」

神様は、びっくりした。なんでてんちゃんがあやしい本見るんだと思った。女神さまは思わずその本をみて、ほっとした。

「わー。秘密の本見ないでくださいでしゅ」

牛の乳しぼりの本だった。てんちゃんは背が低い方で前から牛乳をたくさん飲みましょう。と女神さまにいわれていたのである。しかも女神さまから直接牛の本をもらっていた。

「てんちゃん。背が低いから牛乳について詳しく知りたいっていってたものね」

「女神様、てんちゃん。あやしい本読んでるわけがないでしょう。もっとてんちゃん信じてあげなきゃだめだよ」

神様はいってくれた。

「てんちゃん。牧場で乳しぼりして牛乳飲んで背が高くなりたかったでしゅ。本当の牛さん触りたいでしゅ」

「そっか・・。ごめんね。」

女神さまは、ほっとした。誤解して悪かったと思った。いつか牧場につれていかないといけない。と思った。

てんちゃん。背が低いことで悩んでたものね・・。ごめんね、てんちゃん。


                                   おわり

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