第3話 濡れ跡

仕事を終えて雨に濡れながらアパートに帰ってきた。

鍵を開けようとドアノブに触ると濡れていた。

私は雨で濡れたんだなと思い気にせず鍵を開けて部屋に入った。


玄関マットを見ると誰かが濡れた足で入ったのか濡れていた。また部屋も誰かが濡れた足で歩いたあとがあり、その足跡は居間にまで続いていた。空き巣が入ったのではないか?怯えながらも冷静でいようと考えた私はすぐに通報できるようにスマホを準備したまま私は足跡を追って居間へと進んだ。すると


居間にあるテーブル付近には座布団、今の上には

お茶用の茶碗が置いてあった。どちらも我が家にはないものである。座布団は濡れていて茶碗の中には水が溢れそうなほど入っていた。部屋を荒らされた形跡はなく、何か貴重品を盗まれたということもなかった。警察に相談しようと思ったが信じてもらえそうにもなかったのでしないことにした。さすがに気味悪かったので座布団と茶碗は捨てることにした。

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