29話騒がしい食卓
テーブルの上にあるのは、見た目は質素だけど、奥深さを感じさせる香しさに包まれたオニオンスープ
噛む様にスープを味わえば、口の中一杯にオニオンの甘味と旨味が広がって行く。
丁寧な仕事をされているのが良く分かる、実に深い味わいだ。
そして、本日のランチのメインはローストビーフ!
厚く切られ、艶やかで綺麗なローズマリー色の断面の身に、赤ワインのコクが豊かなシャリアピンソースを付けて、ひょいッと口に放り込めば、香ばしさと野菜や香草の香りが鼻から抜け、咀嚼する度にシッカリと封じ込められていた旨味タップリの肉汁が、忽ち口の中一杯に溢れ出て来る!!
ああ、ここのシェフは本当に良い仕事をしておられる。この至福の時に感謝を……。
感謝なのに、それなのに……。
ああ、それなのに、それなのに!
「ってンめぇぇ!毎日毎日呼び出し続けてるってぇのに、何で来ねぇぇぇ?!!!」
こんな素敵なお昼を頂いているというのに……。
この至福の時を噛み締めているというのに……。この怒声……!
毎日毎日とか、鉄板の上で焼かれたいのであろうかっ?!
無粋!実に無粋である!!
「昨日も一昨日も呼び出しシカトしやがって、このヤロウ!!俺様に逆らうと、どうなるか分かってんのか?!てめぇ!!」
「いや?全然分かんないんだけど?」
「ふ、ふっざけんなよ!てめぇぇっっ!!俺様が呼び出してんだ!来るのが当然だろうが!!」
「いや、知らねぇし。オレ、用事ないし。大体にしてオレ、お前みたいに暇じゃ無いんだよ」
「てめ!こ、このヤロ……っ!」
「用があるならさ、お前の方から来るのが筋ってモンだろ?用も告げずに来いとか言って、行くヤツ居るかよ」
「て、て、てめっっ」
「お前も旧貴族の端くれなんだろ?だったらまず『これこれこういう用事がありますから、いつどこにいらして下さいませんか?』って伺いを出して、了承の返事貰って初めて約束が取り付けられんだろ?それが貴族のやり方ってモンなんだろ?なのに伺いも出さない。返事も待たない。呼び出した!場所に来ない!とか騒ぎやがって。お前、約束の取り方知ってんのか?」
「て、て、手前ぇぇっっ!テメぇは!テメェの立場ってモンが分かってんのか?!!!」
「は?立場?お前と一緒だろ?同じ新一回生の一般生徒だ」
うわ、うわっ、うっわぁあ。アーヴィンが、あのアーヴィンがなんか正論言ってるよ?!
どうしたアーヴィン?!何があった?!なんか変なモン食べた?!!
相手、頭からケムリ吹き出さんばかりに切れかかってんじゃん!いや、既に切れてんのかっ!
正論で世の中幸せになった試しは無いんだよ?!
そうやって正論ぶつけて、喧嘩を売らせるとかいう高等手段、一体誰に教わったのっ?!!
あ、ビビかっ。
そしてその頭から湯気が噴き出ているのが、第2組グルースミル出身の旧男爵家レヴン家のナントかと言う次男である。
次男は、取り巻きらしき男子生徒2名を引き連れてるけど、この2人はぎゃあぎゃぁ煩く喚いているのは次男と一緒だけど、アーヴィンに手までは出してきてないな。
今わたし達が座っている大食堂のテーブルって、片側8人掛けで16人で使える大きい物だ。ウォルナットという木の厚みのある一枚板で出来ていて、暗茶褐色の色合いが趣のある逸品だ。
わたしは、そのほぼ真ん中に座っていて、左隣にミア、更にその隣にはビビがいる。因みに、わたしの右隣にはカレンだ。で、ビビの向こうにロンバートが座り、その隣り、このテーブルの一番端にアーヴィンが座っている訳なんだけどね。
きっと、取り巻き達が次男と一緒になってアーヴィンに手を出さないのは、次男が掴みかかっているアーヴィンの反対側に、ロンバートが座っているからなのではないだろうか。
ロンバートは座っているだけで圧があるからね!
おや?よく見ると、ルゥリィ嬢も結構近くで、このドタバタ劇を腕を組んで眺めているな。
眉を寄せて厳しめの顔してるけど、流石のルゥリィ嬢もアーヴィンにまでは食って掛からないか……。
右隣のカレンを見ると、やっぱり不安そうにしているので、大丈夫だよと微笑みを向けたけど、帰ってきたのは弱々しい笑顔だった。
取り敢えず、わたしの目の前でカレンにちょっかいかけて来たら、この次男はブッ飛ばそう。
それにしても、頭に血が昇りきってるのは分かるけど、コイツ、自分とアーヴィンとの力の差に、全く気が付いて無いのかな?
さっきからアーヴィンのシャツを掴んで、ガクガクと揺さぶりたいみたいなんだけど、アーヴィンの身体は全くピクリとも動いていない。
むしろ、腕を動かすたびに自分が揺れている有様だ。
アーヴィンは比較的身体がスリムに見えるから、見た目で舐めきってるのか?
これが、隣に居るロンバートみたいに身体がデカゴツかったら、こうはならなかったのかも知れないけどね。
「グダグダ言ってないで、立てこのヤロウ!毎度毎度、ノラリくらりとおちょくり逃げやがって!今日こそテメェに力の差を思い知らせてやる!!」
あぁ、やっぱり駄目かな、頭が残念すぐる。
それで、アーヴィンはいつまでこの茶番続ける気なんだろ?
わたしは静かにお昼を楽しみたいんだけど。
折角の食事時に、こんな不快な
折角のローストビーフの美味しさも、半減しちゃってんのよさ!
「どうせ俺様に怖気づいて、コソコソ逃げ回ってんだろうが、今日こそもう逃がさねぇ!ここで叩きのめして、どっちが上かキッチリ教えてやる!!」
「あぁーー、いやぁ、イイよお前の勝ちで、オレの負け、ウン。まいりましたぁーごめんなさいこうさんしますー」
「て、て、て、て、てめぇ!!!ふっざけんじゃねぇぞ!ゴラぁぁぁ!!!」
「だから、オレが悪かったって。スマンおちょくって」
「や、やっぱ、おちょくってんじゃねぇかぁっ!こ、このヤロォォォっっ!!」
ぅあぁ、こりゃだめだ。
おいアーヴィン!わたしは早く終わらせて欲しいんですけど?!
火に灯油かけまくってどうすんのよ?!面倒臭い事になるのは分かり切ってるだろうに。もう!まったく!!
よりによって食事時!このテーブルで騒ぎを起こすとか信じらんない!少しは空気を読め!と言いたい!!
繰り返すが、わたしはゆっくり昼食を楽しみたいのだ!!
……あれ?なんか隣に座ってるミアやその向こうのビビ、正面に座ってるカーラ達がわたしを見てるな……、なんだ?
あ、いつの間にか無意識に、指でテーブル叩いてた。指三本使って、タタタンッ、タタタンッ、てな感じで……、これのせいか。
イカンな、ちょっとレディに有るまじき、品の無い行為だったかしらン。
あ、ロンバートやアーヴィンもコッチ見た。
エヘン、コホン。ちょいと叩いていた手を止め口元まで持って来て、軽く可愛く咳払いをしてみた……ダメ?
……あ、目の前に座るカーラが、自分のランチのデザート、洋ナシのカスタードタルトを「食べる?」と言って差し出してくれた。え?よ、良いの?
「ぁ、あ、悪い!ここじゃ何だから場所を変えないか?なんだったらお前の好きな校舎裏で良い。そっちに行こうぜ!そっちに!な!」
「こ、この!てめぇ!まだおちょくる気かっ?!またそうやってコソコソ逃げ出す気だろうが?!チクショウがぁぁ!!」
「逃げないって!ちゃんと付き合ってやるって!だからとりあえず此処は出ようぜ?!な?」
「て、てめぇは……!そうやってまた逃げ出すのは分かってんだっ!そうは行かねぇからなっっ!!」
「だから逃げねぇって!相変わらず人の話聞かない奴だな?!」
「オイ!お前達!またこんな所で騒ぎを起こしているのか!」
「……げ」
「チッ!!」
「一週間も経たずに、また同じような騒ぎを起こすなど!お前達と云うヤツは……言語道断だぞ!」
「いや、いや!センパイ。今どうにかしようと思っていたトコロで……」
「言い訳をするな!ハッガード!!それにコリン!君も君だ!目の前で騒ぎが起きているんだ!生徒会役員として、事を収めようとは思わないのか?!」
「ごめんなさいフリッツ。そうね、貴方の言うとおりだわ。行き過ぎた後輩を諫めるのは先輩の務めよね」
「……本気で思っているのか?」
「本気で思っているわよ?……でもね、見てみて?こんな元気な男の子達の相手をするなんて、か弱い女の子の私ひとりには、荷が重いとは思わなくて?」
「…………」
「だからねフリッツ、あなたが来てくれて、ほんとうに良かったと思った所なの。宜しくお願いね、フリッツ」
「……君というやつは」
流石にこれだけ騒いでいれば、悪目立ちもするものだ。厳しい表情をした、背の高い先輩方がコチラのテーブルにやって来た。
この先輩方は、コリンの同僚?同じ生徒会役員って事なんだろか?キラリと光る細い眼鏡が、いかにも『厳格な先輩』って感じだ!
でも、何て言うか、苦労人っぽさが滲み出てる気がするのは気のせいだろうか?
フリッツと呼ばれた先輩は、コリンになんでこの騒ぎを諫めないのかを問うている様だけど……。
わたしは知っている!コリンは……、いや、コリンだけじゃない、カーラもアリシアも、ココに居るアムカムのお姉さま方はみんな、このやり取りを面白がっているのだ!
アーヴィンがどんな対応するのかを、ニマニマしながら見守っていたのだから困ったものである!!
大体にしてコリンは荷が重いとかのたまうが、そんな言葉を本気で信じる者はこのテーブルには殆ど居やしない!
更にフリッツ先輩とコリンは、キラッキラッッと眼鏡を光らせ合いをしている!まるで眼鏡を使って、何らかの魔法攻防戦でも繰り広げている様にしか見えないよっ!
「ち、ちくしょう、チクショウがっ!!どいつもコイツもふざけやがって!バカにしやがって!!舐めやがってっ!!そんなに俺が……俺様がっ!!おい!!ハッガード!!」
「お?なんだ?やっとココから動く気になったか?」
「ハッガード!!俺様はてめぇに決闘を申し込むぞ!!これなら……これなら約束取付ける事になるだろうが?!」
「はぁあ?!お前イキナリ何言ってんだ?!」
「あら?」
「なっ?!何をバカな事を!!」
「俺様と、てめぇのガチのタイマンだっ!逃げンじゃねぇぞ!ハッガードぉぉ!!」
「ちょっとレイリー!!何言ってるのよ?!」
なんか、ニヴン家の小僧が物騒な事言い出したぞ。『決闘』とか言ってる?ルゥリィ嬢まで驚いたような声出してるし。
今時『決闘』なんてあるの?しかも学園内で?生徒同士で許されんの?
決闘なんて、貴族制度が存在していた頃の、残りカスみたいなモンでしょ?
そんなの今時引っ張り出すなんて、時代錯誤も甚だしいと思うんだけどな。
「フリッツ、ここはこの子達の自主性を重んじる所ではないかしら?」
「ここまで騒ぎを大きくしていて、何を悠長な事を!おい!ハッガード!本気で決闘など受けるつもりではないだろうな?!」
「いやぁ、オレはそんな事をする気、まるで無いんですが……」
「て、てンめぇ!この期に及んでまだ逃げようって気か?!この腰抜けがっっ!!」
「なあ、アーヴィン。こんなに熱烈アピール貰ってるんだ。少しは相手をしてやったらどうさ?」
「はぁ?何言ってんだよカーラまで!」
「エドガーラ先輩!貴女もおかしな挑発はやめて下さい!」
「ありゃ、ゴメンよ?」
目の前で煽りを入れてるカーラの隣に座るジェシカが、コチラに少し身を乗り出して「『決闘』をするには学園の許可が必要なのよ」だから簡単にはする事は出来ないのだと教えてくれた。
なんでも、双方が同意した上で申請書を提出し、それが受理され生徒会が許可したら実施可能……てな手続きが必要なんだそうだ。
なんとも役所の手続きみたいで、メンドクサそうだ。頭に血が昇ってても、申請書書いてる間に冷めちゃったりしそうだよ。実際そんな狙いもあるのかもしれないね。
「はっ!てめぇの里は魔獣退治のプロ集団とか言われてるそうじゃねぇか?!魔獣退治なんざ所詮害獣駆除だ!獣風情にゃイキれても、人間相手じゃビビりまくりなんじゃねぇのかっ?!あん?!」
「なんだぁ?」
「おい!ニヴン!お前もいい加減にしろ!」
「害獣駆除屋風情が!俺様に歯向かった事を後悔させてやるって言ってんだ!身の程ってのを教えてやる!!」
決闘する為には、まず双方が同意する必要があるので、アーヴィンが『受ける』と言わなくてはならないそうだ。
でも当のアーヴィンは、一向にそれを受けるとは言いださない。
だからこの次男、アーヴィンに決闘を受けさせる為、一生懸命アーヴィンを挑発をしているらしい。
それにしても、『害獣駆除』ねぇ……。
魔獣の居ない土地では、アムカム護民団の事なんて、こんな評価なんだろな、やっぱ。
まあ、こればっかりはしょうがないよね。居ない物を理解しろって言っても無理な話だし、理解しようともしてなければ尚更だ。
そういう人たちに、態々丁寧に説明するのも煩わしい。単なる時間の無駄でしかない。
だからアムカムの人間で、この程度の煽りでどうにかなる様なヤツは居ない。こんなモノは挑発にもならない。
ってか、こんな煽りで一々切れる様だったら、後でちょぉっとお仕置きが必要だと思うんだよね。
アーヴィンがこの程度の挑発で熱くなるようだったら、容赦なくぶっ飛ばす!
「む?どうしたハッガード?」
「ぁ、い、いえ、少し悪寒?が……」
「レイリー!もういい加減……」
ルゥリィ嬢が次男の傍まで近付いて、此方のテーブルに目を向けたところで動きを止めた。
「カレン?……アンタが何でここに?何でこのテーブルに?」
「……!!」
ちっ!しまった。カレンの姿が次男の死角になる様に、座る位置を調整してたんだけど、テーブルに近寄って来たルゥリィ嬢には、バッチリ視界に捉えられたか。失敗した!!
「カレン?カレンだと?!」
「元はと言えばアンタが……アンタのせいで!!」
「カレン!て、てめぇもコソコソと俺様から逃げ回りやがって!このヤロォォ!ふっざけんじゃねぇぞゴラァァァッッ!!」
ニヴン家の次男の上げた大声で、カレンの身体がビクリと跳ね上がったのが分かった。
次の瞬間、わたしの目の前の分厚い木材のテーブルから、思いっ切りハンマーを振りを下して、木の硬い芯を打ちつけたような甲高く硬い音が盛大に辺りに響き轟いた。
その音は食堂内の隅々にまで行き渡り、そしてそのまま食堂は水を打ったように静まりかえった。
音の余韻が、高い天井持つ空間の中にゆっくりと染みて行く。
静かになった空間の中、わたしは椅子に座ったまま、肘から先の右手をテーブルの上に乗せ、その端で騒ぎ立てていた無頼共に向け目線を向ける。
テーブルに置いた右手の指3本が、妙にテーブルの上で収まりが良くなっている気がするが、きっと気のせいだろう。
正面に座るお姉さま方の目が見開かれ、わたしの指が置かれているテーブル部分を凝視しているようにも見えるが、きっとこれも気のせいだ。
わたしはそんな些事は気に留めず、目を向けた無頼共に対し、ひと声かけた。
「アーヴィン、そろそろこの馬鹿騒ぎを収める頃合いだと思うのだけれ、ど?」
わたしは無表情にならぬ様、静かに笑みを顔に貼り付けた。アルカイックスマイルってやつだ。
アーヴィンは此方に顔を向けて、無言で頷いている。
「…………あ、あ゛あ゛?!な、何だぁ?てめぇは?!な、なに横から口出してやがんだっ?!!」
チョットの間、呆けていた様だったけど、直ぐにコチラに気が付いた次男が、わたしに向けて声を上げて来る。
そこへ取り巻き二人と、ルゥリィ嬢が慌てた様子で近寄って、何やら耳元で囁いていた。ルゥリィ嬢のこっちを見る目が険しいな。
周りに囁かれ、「は?アムカムの?コイツがか?」とかブツクサ言う次男の姿が、少しデジャヴいが気にしない。
そのまま不躾な視線をコチラに向けて来るので、「よしなに」と口にしながら、ちょいと小首を傾げておく。
「はっ!な、なんだ?害獣駆除共のアタマって事かよ?!そんなトコでカレンと隠れていやがって!アタマからコソコソしてやがんだ!ハッガードが逃げ回るのも当たり前か?!ははっ!」
「…………」
「な、なんだよ?!ハッガードがコソコソ逃げ回ってっから、話にならねぇって言ってんだよ!!あぁ?!どうしてくれんだよ?!てめぇコイツのアタマなんだろうが?!!」
次男がこちらに向け、息巻き始めた。
こちらに来そうな勢いだったけど、ロンバートが身体を僅かに動かして、その動線を遮った事で動き出せなかったようだ。ナイスだ!ロンバート!
わたしは右手をテーブルから降ろし、隣に座るカレンの手の上に重ね、目線を次男から離さぬままに、そっとその手に力を籠める。
「はは!なんならよぉ!てめぇがハッガードに代わって、俺様の相手をしてくれても良いんだぜ?!ええ?オイ!」
へぇ~~……そう?
「……それはつまり、決闘の相手に、わたしをご指名、と言う事でしょう、か?」
その瞬間、わたし達の座るテーブルの空気がザワリっと大きく蠢いた。
誰もかれもが目を見開いている気がする。
カーラの目が「本気か?」と聞いている。誰かの喉を鳴らす音が聞こえた。「流石に……それは」「ミンチより酷ぇ事に……?」「消毒は必要だよね」とか聞こえた気がするけど、わたしはやっぱり気にしない。
とりあえずそんな周りの雰囲気はスルーして、もう一度アーヴィンを見詰め、小さく小首を傾げて見せた。
「この決闘、アムカム12騎士の一角、ハッガード旧男爵家が三男、アーヴィン・ハッガードが謹んで受けさせて頂く」
アーヴィンは、わたしの目線を真っ直ぐに受けた後、そのまま次男の正面に立ち、騎士の如く、胸に右手を当てながら、高らかに決闘を受ける事を宣言したのだ。
――――――――――――――――――――
次回「ご令嬢のお仕事」
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