第9話 テイム

次の日の早朝。俺は早速町外れの草原に来ていた。

ラガリアは森に囲まれた街だが、街の外にも少しは周りに木のない広場もある。


「この辺で偵察に使えそうなモンスターは、やっぱり飛べる『ブラッククロウ』かな」


ブラッククロウは基本的に空を飛んでいる。それを捕まえるのは今の俺には至難の業だろう。

だが、一つ自分ではなかなか妙案ではないかと言う作戦を思いついた。

それを実行する為に、町外れの草原まで来たというわけだ。


まずここに買ってきたモンスター用の餌を撒いてっと」


俺は草原の真ん中から少し森よりの場所にモンスター用の餌を撒いた。

そして、ジャックをカードから実体化させて、共に森の中の木に隠れ、様子を伺う。

すると、森の中や、街の方からも、ブラッククロウが現れ、競うように餌を奪い合い始めた。

その数が十を超えたところで、俺はジャックに小声で指示を出した。


(ジャック、『ガイアエナジー』威力低めで!)


するとジャックは地面からエネルギーを集め、それを口に集中。撒かれた餌に向かって吐き出した!


ドン!と大量のブラッククロウを巻き添えにして餌が爆散する。

ブラッククロウのほとんどは、威力を低くしてもその一撃でカード化したが、運良く三匹ほどが気絶しただけで生き残っていた。

俺はやられた分のブラッククロウのカードを使って契約。三匹の偵察用モンスターを手に入れた。



──────────

種族:ブラッククロウ

RANK⭐︎

LV6

名前:『』

HP:5/55

MP:40/40

STR:55

VIT:35

AGI:260

INT:68

DEX:45

SKILL:ウインドカッター、エッジウイング

──────────


AGIがかなり高いけどまぁこんなもんか。

残りの二匹も似たり寄ったりのステータスだった。

とにかく作戦は大成功だ。

三匹を回復させて早速偵察訓練に移ろう。

結構すぐにブラッククロウが集まってきたのでまだ時間は朝方。

訓練頑張るぞ!





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