5.まとめ

 こうして、今まで検証してきた結果、実は『転生物語』は、何も新しいものではなかったことが分かった。

 日本文化に昔からある形式にのっとっており、そこにヨーロッパ風なイメージの世界観と、ゲーム要素、そして仏教的な転生がくっついてできあがった、和・亜・洋折衷になった日本独自の世界観である。

 日本の自然は、亜寒帯から亜熱帯まで存在し、東洋のガラパゴスと呼ばれている。日本の常識は世界の非常識とも言われているし、ガラケーはガラパゴス化していると言われていた。

 『転生物語』も日本でガラパゴス化した物語なのである。

 ここまで考え終わると、私の中で『転生物語』も“おかしな話”の類いではなくなった。もっとしっかり世界観を作れとか、主人公達に苦労しろ、と活を入れたりしないようになった。

 これも日本独自の文化なのだ。

 そう受け入れたので、私も“型”に則って題名をつけることにした。「もし、私が○○だったら…。」とあったので、今流行りにつけるなら、終わりは○○してみる、だなと思い、こうなった。

「もし、私が日本文化評論家だったら、『転生物語』を分析してみる。」


                 終わり


 参考文献・番組

 『おとぎ話に隠された古代史の謎』 関祐二  PHP文庫

 『歴史秘話ヒストリア』NHK

 『歴史探偵』NHK

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もし、私が日本文化評論家だったら、『転生物語』を分析してみる。 星河語 @suzurann3

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