第2話 出会い

ガタっスーーー

椅子が後ろに引かれる

そしてそのまま人影がそこに現れる

「・・・」

座先を一つおいて隣

見知らぬ男子が席につく

「・・・」

その様子を何気なく見ていた

そしてその男子はボードのほうをみて鞄を置く

その横画を何気にみる

(・・・あれ?なんか・・・)

すこし引っかかる感覚

すごく安心するような

ほっとするよな・・・

変な感じ・・・

「あの?」

「!?」

「ここ、まずかったですか?」

「いえ!あ!すいません!」

その男子は気まずそうに話しかけてきた

どうやら視線が気になったようだ

当たり前だ

こんなにじっと見てたら

そう思考を切り替えて私も前をみた

恥ずかしくてそうとしか取り繕うことができなかった

(ふー・・・集中しないと!)

頭を切り替えて次の講義のことに集中した

講義中は何も思うことなく話に集中する

・・・

つつがなく講義は終了する

ざわつく講義室内

ガタ

となりから椅子を動かす音

ギーーー

体重が乗った分すこし鈍くなる音

立ち上がる気配に何気にまた見てしまう

「・・・」

立ち上がると窓越しに見える青い空と影の横顔が重なる

(あ・・・きれい・・・)

思わず見とれてしまった

するその顔はこちらを向き

目線があう

「あ!」

それに何となく驚き声が出る

その反応にその男子は軽く会釈して

キーーーガタっ

と椅子を戻し去っていった

(あー、思われたよね・・・変なやつって・・・)

我ながらの不審な行動に

「はー」

っとため息が漏れ出た

・・・

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