第29話 夢の国 1

 瑠璃さんと僕は今、T○Lネズミーランド にいる。


 人生で2度のT○L。

 電車1本で来れるのに、始めてきたのはもう、10年前くらい。

 そのため、記憶にない。

 てことで、瑠璃さんにエスコートされているのだ。


 事前に調べてきたが、パークに入ったら人が多すぎてよくわからない。


 瑠璃さんはT○Lによく来るらしいので、素直に言うことを聞こう。


 僕たちはまず、パークを左から回ることにした。すなわち、アドベンチャーランドだ。


 最初にキャラメル味のポップコーンを買い、パイレーツオブカ○ビアンに行くことにした。


「瑠璃さん、これってジェットコースター?」

「ちがうよ」


 安心。


 僕はダサいが、ジェットコースターが苦手だ。

 乗れないわけではないのだが、落ちるときの『ふわぁ』が嫌いだ。


 そして、アトラクションに乗車。


 30秒程で軽く落ちた。


 ──落ちるんかい!?


 そんなに、大きく落ちないが、急すぎてドキッとした。


「あ、あの…水くん手が……」

「え?」


 手に視線を落とす。


 あっ。


 僕は、ビビったせいで瑠璃さんの手を握っていた。


 ──なんという。不注意だ……


「ごめん」

「大丈夫だよ……」


 ──わ?瑠璃さんなんか目をあわせてくれないんだが…?


 そんなこんなでパイレーツオブカ○ビアンを楽しんだ。


 楽しんだ?


 ►►►


 ジャングルクルーズetc.


 まぁ、色々乗った。


 今、僕の目の前には僕的に来てほしくないアトラクションがある。


 その名は──

 ──ビッグサ○ダー・マウンテン


 ──えぐいてぇ!ほんまぁ!怖すぎて、手が震えてるんだが……


 だが、隣の瑠璃さんを楽しそうな顔を見てると、いつの間にか手の震えが──

 ──治まりません。


 ついに、トロッコに乗車。

 地獄へレッツラゴー!



 数分後↓

 オエオエオエ……オロロロロロ

 ゲホッゲホッ。


「だ、大丈夫?(笑)」


 瑠璃さん……(笑)はやめてよ萎える。オロロロロロ


「…大丈夫では、ない」

「少し休もっか?(笑)」

「………はい。」


 ►►►


 ゴクッゴクッ。


 三○矢サイダーが美味すぎる。


 ──あれ?なんか、生き返った。


「大丈夫?回復した?……じゃあ次は、スプ○ッシュマウンテンね?」

「おかげさまで回復しましたよ──っては?」


 ──今なんてwスプ○ッシュマウンテンとかありえんだろ…?


「スプ○ッシュマウンテン乗るの?」

 一応確認する。

「うん。ファストパスもあるからすぐ乗れるよー!」

「うん。鬼畜」


 案の定。

 僕は今、死んでいる。

 魂抜けてる。

 もう無理。

 ジェットコースター嫌い。

 濡れたし。

 助けてドラ○もん。


「次なに乗る?」

「疲れたから、スモー○ワールド」

「おけまる!」


 ──瑠璃さんが始めて『おけまる』って言葉つかってるんだが…


 とても楽しそうでなによりです。

 僕も、疲れたけど楽しいな。










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