第23話 エマ・シンフォニカ

「ん……?」


眠気で目蓋が半分も開かない。


「何時…だ?」


スマホを確認すると、深夜2時。

なんでこんな時間に起きてしまったかというと、布団の中がやけに暑く、なにか違和感があった。


そして、布団をめくると…。


「ん…んん…?」


金髪。


「キンパテュ!?!?!?!?」


最低限の声で驚きを隠せない様子の僕。

てか、なんでここにいるんですかね。

んまぁ、悪い気はしないな────────

いやいやいや、だめだめ。こういうアニメ見たことある、放っておくとバットエンドになるやつだから…。


僕は優しく可愛い金髪カワキンを揺する。


「起きてください」

「ん~。ん、」


寝返りをうち、僕のほう目蓋を閉じている顔が向く。

なんだこの可愛いさは。惚れてまうやろ。阪神負けすぎやろ。

ジョイマンのネタの様にラップを心のなが読む。


「起きてください」

「…ん、……しいなぁさぁん」


やっと起きた。だがそんなのとより、『しいなぁさぁん』が最強なんだが。


「ここ、僕の布団なんで…」

「しいなぁ!」

「!?」


急に呼び捨て!?

寝ぼけているのだろうか…


「ど、どうしたの?」

「ん~~~~~~~!」

「ん?」

「ってシイナさん?」


急に起きたカワキンは周りを見渡している。

そして、自分のいる位置を確認すると…


「わっ//」


顔の色がみるみる赤くなり、キョロキョロしている。そして、顔の前で両手の人差し指をもじもじしながら。


「あ、あの…ごめんなさい//」

「い、いや。大丈夫だよ」


大丈夫ではないだろ。と僕は僕にツッコミを入れる(゜o゜)\(-_-)ダイジョブジャネーヨ


「どうして、君は僕の布団にいたの?」

「トイレから帰ってきたときに、シイナさんに名前を伝えてなかったので、伝えにいこうとしたら、シイナさん寝ていて、寝ているシイナさん見たら眠くなって……」

「ごめん、寝てて……」

「いや、こちらこそ」

「で、名前だよね。聞いてなかったからね」

「はい!」


本当に日本語ペラペラだな……頭よすぎでしょ。


「名前は、エマ・シンフォニカです!」

「エマさんでいい?」

「呼び捨てでいいですよ!」

「じゃ、そうさせてもらうよ。エマ」

「はい!シイナさん」

「待って、僕だけ苗字はなんか嫌だから僕はスイでいいよ」

「スイさんでいいですか?」

「いいよ、あと敬語じゃなくても…」

「わかりました──じゃなくてわかった」


僕は最後に小さく頷くとエマは自室へと戻って行った。

スマホをみるとまだ3時前、少しでも多く寝ていた方が明日のためなので寝るとする。



►►►



「ん……?」


眠気で目蓋が半分も開かない。


「何時…だ?」


スマホを確認すると、もう6時。

ちょうどいい時間に起きた。なぜ起きたかというと、布団の中がやけに暑く、なにか違和感があった。


そして、布団をめくると…。


「ん…んん…?」


金髪。


「エ、エマさんッ…!!」





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