第17話 仲直り。そしてデート?

 僕はイチに僕の過去を伝えた。


「……………スイも大変だったんだね……」

「ああ。大変だった……と言うか今も大変」

 僕はクスクスと笑いながら言った。

「ごめん。」

「別に気にしてないよ。だから謝らなくていい。」

「でも、でも……」


 ガチャ


「2人ともなにしてるの!ご・は・んッ!」

 と、太陽が勢い良くドアを開け言った。

「プッ」

「プッ」

「なに2人とも笑ってるの?何回も声かけたのに!」

 太陽は胸の前で腕を組みながら頬を膨らませる。

「ごめん、ごめん。」

「もう!早くして!フタとミツも待ってるから!」

「「そうだ(な・ね)」」


 ※


 今日の食事はとても美味しかった。

 太陽の作るご飯はいつも美味しい。

 今日は西京焼きだった。

 焼き加減もとても良い。さすが僕の実妹いもうとだ。

 義妹いもうとたちも負けないくらいに上手だ。

 前は2人がチンジャオロースーを作ってくれた……思い出すしただけでうまそう。


 持つものは家事のできる妹たち!!


 ※


 僕の過去をイチに話してから1日がたった。

 今日はいつも通りにイチと話ながら登校し、教室でも良く喋った。

 西嶌に心配されていたらしく、『なにかあったんだろ?』と聞いてきたので『大丈夫、大丈夫』とこたえた。


 そして、なんだかんだで一週間がたった。


 仲直り?したので、みんなでどっかに出掛けよう……と思ったのだが、瑠璃さんとのデート?があった。


 ※


「おーい!水くん~!」

 瑠璃さんが駅前のベンチから大きく手を振っている。

 僕は小さく手を振り替えした。

「ごめん……待たせた?」

「いや、集合時間の5分前だから全然セーフ!セーフ!」

「ほっ、よかった。」

 今日の瑠璃さんはとてもテンションが高いように見える。すると、急に僕の手を瑠璃さんが両手で掴み、「行きたいとこあるんだ~!」と行った。


 ※


「ついた~~!」


 ──へ?お台場?


「お台場ぁ~!」

「お、おぉ~」

 反応に困る。

 僕はガン○ムが好きなので月1で行く……がそのことは胸の置くに閉まって…と。

「水くんもイェ~イ!」

「い、いえーい…。」

 いや、今日の瑠璃さんはおかしいぞ…太陽みたいにテンションが高い。


 ※


 ヴィーナスフォートに着いた。

 何をするのか?と思いながら瑠璃さんに腕を引っ張られる。

 着いた場所は洋服屋。

「ねぇ、ねぇ。水くん…よければ。オソロのジャンパー買わない?」


 ──ぶッ!なに?なに?僕たちってバカップルか?


「い…」

 嫌と言おうとしたが瑠璃さんの顔が暗くなっていくのがわかるので…

「……友達に言わなければいいよ……」

「ふぇ!?本当の本当の本当?」

「う、ん。本当の本当の本当。」

 瑠璃さんは嬉そうに『ありがと』と言った。




 そして、お揃いのジャンパーを着てダイバーシティまで歩く。







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