ナエ②弱い立場の女性相談「コロナ禍のバカ」あの子は見ちゃった…の続きだよ!あんなケース、弱い立場の女の子は、どうすれば良いわけ?
第10話 弱い立場の人は、いろいろ。学校の先生でも、給特法の壁に泣かされる。だから、定額制働かせ放題って言われちゃうんだよね…。
第10話 弱い立場の人は、いろいろ。学校の先生でも、給特法の壁に泣かされる。だから、定額制働かせ放題って言われちゃうんだよね…。
「困ったわねえ。学校の先生、なのにねえ…」
「違うよ、ナエさん?」
「?」
「学校の先生なのにじゃ、なくって…」
「?」
「そこは、学校の先生だから」
「…」
「アハハハハ!」
思わぬところで、女性の元気が、出てしまったらしい。
「元気、出たね」
「うーん…」
「でもね、ナエさん?」
「…」
「制服着たしっかりした人だと思ったら、相手を縛って、監禁するような人がいます」
「…」
「学校の先生とか、多い」
「…」
「あの人たちって、学校では良い顔しているのかもしれないけれど、学校の外に一歩出たら、マジ、パないから」
「…学校の先生にも、いろいろあるよ?」
「それは、知ってる」
「女性のつらさにも、重なるでしょう?」
「それは、ナエさんの言う通りかもしれない。でも…」
「でも?」
「その感覚程度じゃあ、すべてを救いきれないよ」
「少なくも、有期の非正規でがんばっている先生たちが、気の毒よね?」
「有期の非正規は、つらい…」
「弱い立場の人は、多いのよ」
「ナエさん?先生たちは、どんなにがんばっても評価されない。給料も、上がらないって、言うよね?」
「…給特法の、罠」
「え?」
「だから、学校の先生なんかは、定額制働かせ放題って言われちゃうのよね」
「ナエさん?給特法って、何です?」
「…後で、教えてあげる」
有期の非正規話が、悲しくて、ならなかった。
そこで、ちょっとだけ話題を変えてみた。
「昼食を取り損なったときは、どうするの?」
「そのときは、スーパーマーケットの試食コーナーにいって、お腹を満たすようにしています」
「でも…」
「何です?」
「今は、コロナ禍じゃない?」
「はい」
「スーパーマーケットの試食コーナーも、やっていないことが、多くなったんじゃないの?」
「あ、その通りです!」
「…どうするの?」
「空腹を忘れるように、すごします」
「どうやって?」
「デパートの化粧品コーナーとかにもいって、気を、紛らわせます」
「…ハローワークなんかには、いってみないの?」
「いきません」
きっぱり。
「それは、どうして?」
「だって…」
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