ナエ②弱い立場の女性相談「コロナ禍のバカ」あの子は見ちゃった…の続きだよ!あんなケース、弱い立場の女の子は、どうすれば良いわけ?
第9話 心を満たしてくれる基準は、世代ごとに、違ってくるのかもしれない。この気持ちが、ヤングケアラーの子たちのつらさにも、重なっちゃうのかな?
第9話 心を満たしてくれる基準は、世代ごとに、違ってくるのかもしれない。この気持ちが、ヤングケアラーの子たちのつらさにも、重なっちゃうのかな?
「SNSを、使います」
「また、SNS、なのね…」
「私、生まれたときからSNS世代なんだねって、からかわれます。本当なんだから、仕方がないけれど」
「…」
「SNS世代だからこその、努力なんです」
「…」
「新しい出会いのチャンスに、かけるんです」
「…」
「こうすることで、生きるしかないんです」
「知らない男性と、ご飯を食べても、平気なの?」
「平気です」
一呼吸、置かれた。
声が、曇っていた。
本当は、平気じゃないんだろうなという切なさが、伝わってきた。
「知らない男性とでも、私は、構わない」
それは、その子なりの強がりにすぎなかったんじゃないのか?
「…」
「ナエさん?」
「何?」
「人と付き合うことの意味、とか…。どういう関わり合いが、心を満たしてくれるものになるんだろうか?とか…」
「…」
「世代ごとに、基準が違ってくるのかな?」
「…」
「ヤングケアラーの子たちのつらさに、重なっちゃうのよね?家族を愛せるからこそ、私がいる…」
「…あなたは、家族思い、なのね」
「買いかぶり、ですよ」
「知らない男性と食事をすることになったとき、お金とか、もらうの?」
「もらいません!」
きっぱりと、言い切った。
そういうことをすると、売春や買春行為、援助交際やパパ活になってしまうからなのだという。
「私を、助けてください」
困ったら、SNSで、呼びかけ。
返信がこないことは、あり得なかった。
「きた…」
すぐに、返信。
やってくる男性に見分けてもらえるよう、その都度、合い言葉を決めて、互いに使っていたという。
「でも…」
「何です、ナエさん?」
「制服系の男性が近付いてくることも、あるんでしょう?」
「ああ、あります」
「今は、公務員でも、売春行為をするんでしょう?」
「うん。学校の先生とか、やばみ」
「そうなんだ…」
「金で、女の子の身体を、平気で、買います」
「…」
「金は、あるみたいですからね」
「…」
「人間性は、失われても」
「…」
「公務員としてのプライドとか、ないんですよ」
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