ナエ②弱い立場の女性相談「コロナ禍のバカ」あの子は見ちゃった…の続きだよ!あんなケース、弱い立場の女の子は、どうすれば良いわけ?
第8話 「私のミスで、家族を泣かせるわけにいかない!言えないよ!」 弱い立場の女性。バブルのじゃまおじさんやじゃまおばさんたちに、わかる?
第8話 「私のミスで、家族を泣かせるわけにいかない!言えないよ!」 弱い立場の女性。バブルのじゃまおじさんやじゃまおばさんたちに、わかる?
その子…。
あまりに家出に慣れ、夜中までぶらぶら歩いていたところを、民生委員経由で、児童相談所に保護されてしまったらしい。
このとき…。
性被害を受けたことについては、話せなかった。
助けてもらったのに…。
言えない、思い。
もっと…。
助けて、ほしいのに…。
助けてくださいって、言えないんだ。
弱い立場の、女性だから?
「友達も、変な人にやられたみたいなんです…」
そう告白すれば、警察がくる。
児童相談所の影も。
名前を、聞かれる。
答えられるわけが、ないし。
答えてしまえば、家族に、どんな迷惑をかけてしまうか、わからなかったし。
学校名も、聞かれる。
…学校にまともに通っていないことが、ばれてしまうかもしれない。
どうしたって、ダメ。
「言えないよ…」
言ってしまったら、有期雇用の非正規雇用者なら、仕事も、クビになっちゃうんだし。
「私のミスで、家族を泣かせるわけには、いかない!言えるわけが、ないじゃないの!」
これが、弱い立場だ。
バブルのじゃまおじさんやじゃまおばさんたちに、わかるの?
「私…」
「どうしたの?」
「ナエさん?」
「何?」
「…すぐに、貯金が、底を尽きました」
「それから、どうしたの?」
「頼るしか、なくなっちゃったよ…」
「頼る?何を?」
SNSで知り合えた男性のねぐらを、転転としたという。
「どういう人と、知り合ったの?」
「…えっと」
「ごめん。こういうことを聞いちゃあ、いけないのかな?」
「いえ。かまいませんよ」
SNSで知り合った人の多くは、30代から50代までの人。
会社員とか。
公務員も。
とりあえず、泊まり込んで、翌朝、相手が出勤するときに、別れるのだという。
「昼間は、どうしているのかな?」
「私、ですか?」
「もちろん」
昼間は、町の片隅で、ボーッと、座っていたという。
「少ししたら、やめますけれどね」
「立ち上がれたの?」
「たぶん」
「たぶん?」
「あれがあるから、安心できる」
「あれ?」
「そう。あれを、使う準備をします」
「あれって?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます