ナエ②弱い立場の女性相談「コロナ禍のバカ」あの子は見ちゃった…の続きだよ!あんなケース、弱い立場の女の子は、どうすれば良いわけ?
第7話 「若いんだから、仕事を見つけて、ちゃんと働きなさい」そう言える人は、豊かな人でしょ?弱い立場いじめ。
第7話 「若いんだから、仕事を見つけて、ちゃんと働きなさい」そう言える人は、豊かな人でしょ?弱い立場いじめ。
「私…」
「何?」
「60 00円だったか、70 00円で、取引をしてしまいました」
「取引?何の?」
「ネットカフェを何回か使えるようにする、取引」
「…」
「若いんだから、仕事を見つけて、ちゃんと働きなさいって怒る人たちが、います。そう言いたい気持ちは、わからなくはありません」
「ええ」
「…でも、本当のところは、わかってないと思う」
「…」
「弱い立場の人に向かって、平気でそう言えるのは、ほぼほぼ、豊かな人。弱い立場いじめ」
「でも…」
「何、ナエさん?」
「あなたたちの世代も、私たち就職氷河世代の人から金をもらって、生きてきたんじゃないの?」
「…」
「子ども手当に、定額給付金。また、定額給費金。受験は、楽。就職も…」
「ナエさん!」
「何?」
「私たち、就職、大変なんですよ?」
「わかってる」
「なら…」
「でも、大変っていうのは、あなた方世代の基準」
「…え?」
「私たち、就職氷河期世代の基準で、採用試験とかやれば、今どきの子は、落ちます」
「…」
「今は、人材不足社会」
「…」
「だから、あなた方を、合格させているだけ」
「でも、私たちが…」
「私たちが決めたことじゃないから仕方がないって、言える?」
「…」
「ごめんなさい」
「…」
「言いすぎました」
「ナエさん?私も、言いすぎたかも…」
「…」
「女性って…、弱い立場は、つらすぎるよ」
「そうね」
「…生きにくいもん」
「…」
「60 00円だったか、70 00円を稼ぐために、知らない男に、身体を預けなければならないだなんて…」
「…」
「弱い立場の女性の、現実」
「…」
「私たちは、社会のレールから、はみ出してしまった」
「…」
「ガチャで、当たりを引けなかったからなのよ!」
「その言葉は、どうか、使わないで!」
「…ナエさん、ごめんなさい」
「…」
「…ガチャの言葉を使っちゃったら、もう、はい上がれなくなっちゃうもの」
「うん…。私は、だから、家から出なくっちゃならなくなったんだ」
ナエを頼ったその女性は、家出に慣れてしまっていたという。
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