第19話 ヤングケアラーの、存在価値。子ども食堂の、存在価値。ヤングケアラーの子の、本当の気持ちに、気付いてほしい。

 「ヤングケアラーは、社会的に、必要とされているんです」

 だって、そう言われてしまうと、休めなくなっちゃうから。やめられなくなっちゃうから。

 責任感ある真面目な子は、また、ヤングケアラーを続けるしかなくなっちゃうじゃないか!

 やっぱり、大人にも、責任があるよ。

 「家族を、家族が支えるのは、当たり前」

 そんな、昔の価値観から抜け出せない人たちが生きているから、子どもたちは、困っちゃうんだよ。

 「あの子は、また、きてくれるんだろうか?精神病棟から逃げ出して、この子ども食堂にきちゃった、あの子…」

 その子にとって、子ども食堂は、どんな存在になれただろう?ハナのようなヤングケアラーも、本当のところは、どんな存在になれたのだろう?

 「私…。食べ終えたら、精神病棟に、戻ります」

 その子は、すべてのケアの時間を大切に使わなければならないんだと、考えていた。

 「でも…」

 思い出して、ちょっと、悩んだ。

 「もう、あの子とは会えなくなったほうが良いのかも、しれないな」

 どうして、そう思えたのか?

 ヤングケアラーの気持ちが、わかる?

 どうして、会えなくなったほうが良いだなんて、思えたのか…。

 それはね…。

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