第17話 アスリートの女の子たちを守るルールは、事前に決めておきたい。悩むよ。ヤングケアラーって、どこまでケアをすれば良いんだろう?。

 こんな、意見あり。

 「そうだ。肖像権だ!肖像権の問題は、どうなの?勝手に誰かを撮影したりしちゃいけないっていう肖像権は、この、アスリートのケースにも、当てはまるのか?」

 勉強家が、言いそう。

 困った、大会の運営側。

 「肖像権っていうのは、そりゃ、名の知れた文化人だったりが、みだりに撮影されるのを防ぐ法律です。ですが…。普通の、一般の中学生などのスポーツ選手に当てはめて考えるのは、難しいんじゃないんですか?」

 平行線の、戦い。

 専門家によれば、こういう解説になるらしい。

 「法律的に肖像権を考える場合には、一般のスポーツ選手に当てはめることが、難しくなると思われます。カメラを向けた人が、選手のロッカールームにまで無断で入ってくれば、建造物侵入罪に当たるかもしれません。ですが、グレーゾーンです。有罪の行為になるのか、無罪の行為になるのか、…どちらとも、言い難いのです。仮に、警察に通報したところで、刑事事件ではないだろうと判断されるのか、取りあってもらえないこともあります」

 へえ。

 事件には、つながりにくいって。

 気の毒。

 「そもそも、写真撮影などは、芸術の、表現行為。簡単に取り締まるなんて、できっこないでしょうよ。それで捕まるのなら、写真家のいる意味が、なくなってしまうんじゃないか?」

 社会は、厳しかった。

 「女子中学生らを、守る。映像の拡散を、防ぐ」

 そういうの…。

 簡単じゃ、ないから!

 大会では、規則を固める正しい手順が、求められる。

 「こういうことは、いけませんよ」

 「こういうことなら、良いですよ」

 こうしたルール作りを、事前におこなっておくことが、大切だ。たまに、こういう意見が出ちゃうからね。

 「撮影をしちゃ、いけないって?そんなことは、今まで、どこにも、書いていなかったじゃないか?」

 「今、決めたことなんでしょ?」

 「姑息」

 「その場しのぎ」

 「言い逃れの材料を、今になって、作ろうとしたんじゃないのか?」

 大会当日に、ケンカになる。

 ルールは、事前に決めておくことも、必要になるだろう。

 悩むよ。

 ヤングケアラーって、どこまでケアをすれば良いんだろう?



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