ヤングケアラー・ハナは、奮闘中!①~がんばれとも言えないけれど、負けないで!家族以上に、女性アスリートの悩みも、ケアしてあげたい!~
第4話 ヤングケアラーは、孤独。正しいことが、間違い。けど、悩んでいられない。「困ってる人の相談を、受けていこう。私が、皆が、生きるために…」
第4話 ヤングケアラーは、孤独。正しいことが、間違い。けど、悩んでいられない。「困ってる人の相談を、受けていこう。私が、皆が、生きるために…」
「もどかしいが正解っていうこと自体が、間違い」
「だよね」
もどかしかった。
正しいことが間違いっていう現実は、もどかしくて、もどかしくて…。これこそ、ヤングケアラー。
「ヤングケアラーは、もどかしいよ。私の介護生活も、ちゃんと狙いを定めれば、思った以上に上手くいく感じだったら、良かったのにな」
ヤングケアラーは、休みたい。
でも、休めない。
もどかしいんだよ…。
つらいんだよ…。
誰かの介護をするために、学業に遅れを出しちゃったり、進学や就職をあきらめなければならなくなっちゃう子が、出てしまう。
ヤングケアラーの年代層は、まちまち。
家族などのケアをはじめた時期で最多なのが、中学生時代だという。次いで、小学生の高学年時。
介護頻度も、まちまち。
「毎日のように、誰かの介護に追われる」
そう訴える子もいれば、週2、3回介護するという子もいる。
ヤングケアラーの子たちの10人に1人くらいは、誰もケアを手伝ってくれる人がいないと悩んでいるという。
調査を進めるたびに、ヤングケアラーの悩みが、浮かび上がる。
「身体が、折れちゃう」
「心が、折れちゃう」
「悩みを打ち明けられる人が、いない」
「不満をぶつけられる相手も、いない」
ヤングケアラーは、孤独。
ストレスを感じながら、生きていく。
不安。
「私の将来は、どうなっちゃうんだろう?結婚とか、できるのかな?」
「家族の誰かが、急に苦しんで、私が、授業中に呼ばれることだってある」
ハナにも、そういうことがあった。
今どき世代の子のほとんどが、学校に、携帯電話などの連絡手段を、持ち込んでいるのだし。
「急いで帰宅した私は、無断欠席扱い。内申点が、どんどん、下げられていくことも…。入試のハードルが、上がり続ける」
他にも、こういう思いをしている子は、いるんだろうな。
「他の人の悩みを、聞いてみようか…」
問題は、コロナ禍。
密状態を避けて、人と会うことが、難しい。相談は、続けられる?
悩んだ。
けど、悩んだって、はじまらない。
困ってる人の相談を、受けていこう。
私が、皆が、生きるために…。
立ち上がった、ハナ。
ヤングケアラーの心、わかってもらえるの?
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