第9話 案じる者達の声

何処からか響き渡る誰かの声

「若くて これからだというのに・・」「なんて可哀そうに」

「沙耶、優しくて良い子・・それに弟の林太が悲しむ」


「幾度か、やり直してみたのだが・・」「やはりのう・・」

「これは因果律、運命(さだめ)の因果か 既に運命として印が刻まれたか?」


「両親を早く帰宅させる事もしたが、母、父は異常に気がつかぬ」

「輪廻の時間に囚われ、高位の方々の助けも借りれぬ」

「いいや!まだ、打ち破れるはずじゃ」


「あの・・私が身代わりに」「いいや、我だ 弟の為にもな」

「我でいい・・長年、見守った守護神じゃ」


その言葉、それは女の子の声だった

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