第7話 独り言と仏壇前
「来月はお寺の法要か・・」ふうとため息を一つ
「あ、いけない お祖父ちゃんはコーヒーが好きで
お祖母ちゃんは紅茶が好きだったから」
専用の器に盛った白ご飯、緑茶以外にも100均で購入した 小さなカップに
紅茶とコーヒーなど入れて準備をした
湯気が心地良く 紅茶とコーヒーの香り
お盆にそれらを乗せた後で
「そうね、小さな器に入れて、ほうれん草の白和えもお供えしよう
あ、去年作った梅酒もガラスの小さな器に入れて・・と」
・・ちなみに器は全て、100均で購入
祖父達が持っていた九谷焼や唐津の伊万里の小さな器もあって
以前はそれらを使っていたが
生憎、割ってしまった 金沢で九谷焼は旅先で買ったものだそうで
華やかな器で良かったのだが・・
「あの時 土産のあんころ餅もお寿司も美味しかった」
「お仏壇用品の通販サイトで九谷焼の飯盛りの器があったけど・・」
そんな事を呟きつつ いつものように
ロウソクに火を灯して、お線香を・・
「せっかくだもの、購入した桜の香りのお線香にしよう!」
祖父母の写真に傍にあった仏像に微笑む
「おやあ!ユーチューブにお坊さんがギターとかヴァイオリンで
お経を歌にして謡っているわ キッサ・・ これ、後で聞こう
それから・・いつものアニソンよね」
「さてと・・ご飯、ご飯!」
食卓の目の前には 入院中の弟以外の食事がラップをかけられて
準備されていた
「梅の樹の花が綺麗ね 梅の実が出来たら
スマホで日記(ブログ)の続きを書いて、母や父とのメール」
いつも通り、大好きな番組を見る
「プロバンス 綺麗ね プロバンスのお菓子カリソンか・・」
「今晩食べるお菓子は林檎入りのホットケーキに
あ、冷凍庫の梅が枝餅 あれがあったはず! 大宰府天満宮の梅が枝餅」
「思い起こせよ 春な忘れそ・・だったかな?
梅の木または精霊かな?
梅の木が主を慕い、九州まで飛んで行った話 他にも松の木も追いかけたけど
途中で力尽きたらしい ふむふむ」餅をレンジで解凍しながら呟く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます