第6話 楽しい間食タイムだったりする

小腹が空いたので、スライスした小さなフランスパンを食べる事にした

「お手製のイチゴジャムか林檎ジャムもいいよね

あ、お肉で出来た肉レバーのペーストもあったけ」

「・・オレンジマーマレードもあった」


一枚はジャムを塗り、二枚は肉の臭みのないレバーペーストをこんもりと塗る 

ついでにとろけるチーズも少々追加

瓶にはビーフレバーともある

「次回、店か通販で買い物する時は チキンのレバーペーストもいいかな」


やや固い食感のパン バリ、口の中でかみ砕く音がした

パクン、ムシャムシャ ごっくん!

とろける果実のネットリとした美味、美味しい甘い味が口に広がる


冷蔵庫にあった レモンとオレンジのスライス入り、さらには蜂蜜も入った冷やした紅茶

こちらもお手製でもある


冷蔵庫の中には他にもレモンをスライスして

蜂蜜に漬けた レモン、レモネード用の瓶もあった

これは水や炭酸水で割る事が前提


炭酸水で甘くなったレモンのスライスを入れて

ゴクリとゆっくり飲み干す


次にレバーペーストを塗ったパン

バリ、塩味が良く、それに練られて、練り込まれた味


「今日はビーフシチューかハンバーグにしようかな? それとほうれん草の白和え」


「カブと鶏肉の煮込みとか・・和風なら出汁の醤油ベースの甘く煮たもの

洋風ならコンソメ風味 カブの代わりに大根でもいいけど」

長年料理をして 学生の私も高校となれば なかなかの腕前となっていたのだ

「ビーフシチューにしよう!」


「そうね、ご飯だけど パエリアもいいかしら」ふむふむと頭を悩ます

「明日のお弁当用とお仏壇用に白ご飯も炊かないとね」


人参やジャガイモの皮を剥き、玉ねぎも同様に切り分ける

「肉じゃが、肉じゃが でもいいか、美味しそうね どうしよう?」


「肉じゃが・・普段使う薄切りの牛肉だけど 鶏肉を使った時も美味しかった」


「ワカメときゅうりの酢の物か

卵豆腐とキュウリを添えたものとか」


「卵豆腐ときゅうりの酢の物とワカメつきに決定 せっかくだもの

きゅうりの酢物は 小さな器に入れてお仏壇にもお供えしましょう うん」


トントンと包丁が気持ちよい音をたてる 

グツグツと鍋で煮たジャガイモに肉や人参、玉ねぎが踊る 良い香りが台所に広がった


「本場のスペインでは パエリアはサフランのメシベだったかな

小皿に水に漬けて 黄色い液体が出来て、それがメインの大事な材料」 

「フライパンのような鍋でお米や材料を入れて煮込む」


「鶏肉とか魚やイカ、エビさん アサリ貝、ムール貝・・それから

パプリカに玉ねぎ、人参・・鶏肉を使うのは珍しいとか友達は言ったけど 

そうなのかしら?」


「冷凍のイカやアサリ貝の身、エビと・・・

鶏肉に玉ねぎとか冷凍の魚、アレンジで鮭に刻んだ長ねぎと」


「それから

アメリカに留学した従弟によるとインデイカ米がお肉に添えて出たって話」

「パエリアはジャポニカ米、日本と同じお米みたいだけどね」


「魔法の粉ならぬパエリアの素、お店にある専用サフランの粉を炊飯器に入れて 

材料も投入っと」

「100均の店で買ったのよ うふふ」


「白ご飯は・・冷凍でもいいけどね 皆のお弁当用に作っておかないと」


そうして・・

パエリアは本日、食べる予定の分以外の残りは冷凍した後で 

炊飯器の釜を洗い、必要量の白ご飯を炊く


スマホを手にして 日記を書きだす

「今日、コンビニの近くですれ違った 異国のお兄様

 素敵だったな また会えるかな? 階段で落ちた事も書こうっと」

「あ、お父さん達からのメール 弟の林太からも来ている 返信しないと」

「明日は日曜日だから、パエリアはお弁当箱に詰めて病院の林太に持ってゆこうかな?」

軽やかな音が鳴った 炊飯器の出来上がりの音が鳴る

「白ご飯が出来たから 仏壇と明日のお弁当用にもいいかしら」


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