第2話
とはいえ、彼氏に「何かあったの?」と聞いても、「大丈夫だよ。」と、作ったような笑顔で誤魔化されるだけ。しつこく聞けば、嫌われると思い、そっとしておこうと思ったが、明らかに何かが彼氏の心のなかにあることだけは分かった。
また時は流れ
ある日のこと。その日は彼氏の誕生日で、サプライズで何の連絡もせず、いきなり部屋に行ってプレゼントを渡そうという作戦であった。彼氏は匂いのする花が大好きであり、先程花屋で買ったバラを隠し持ってこっそりと部屋に近付いた。
(喜ぶかな…バラ、好きだったからきっと喜んでくれるはず…)
成功したいので、ドキドキしていた。とうとうドアの前あたりまで来た。
(今、入れるかな?)
中で作業か何かしてないか、ドアに耳を付けた。
「!?」
何故か、若い女の声が聞こえる。それも、何処かで、いや、いつも聞く声…そう。義妹だ。
(何を話しているんだろう…)
よく耳をたてると、話が聞こえてきた。
「だから…お姉さんと付き合うなんて…君は可哀想だわ。あんなのと付き合うくらいだったら、私と付き合う方が良いでしょ?」
「い、いや、君のお姉さんは本当に美しい人だよ。」
「そういうの良いから。良い子ぶったって無駄だよ。それにね、あんまり言いたくなかったけど、お姉さん、浮気してるのよねぇ。」
「な!そ、そんなぁ!?」
「前に部屋除いたとき、どこぞのしらぬ男とお茶してたわ。勉強を教えてもらうとか言っちゃって。勉強もせずに一緒に楽しくお喋り。恋愛的な話もしてたわね。」
義妹は悪役令嬢のようでした plutoniumプルトニウム @tarusyo
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