第2話:勇者召喚 2

■名前:フレイヤ・バーグナー ■年齢:23歳 ■性別:女性

■世界線:イグリード ■種族:人族

■ギフト1:魔法剣【剣に属性魔力を纏わせる事ができる】

■ギフト2:雷鳴剣【雷を放ち、周囲に雷鳴で攻撃する】

■レベル1 ■HP200/200 ■MP100/100

■攻撃:100 ■防御:80 ■体力:80

■速さ:70 ■賢さ:20 ■幸運:30

■スキル:上級剣術、下級雷魔法


 金髪ポニーテールの凛々しい表情をしたフレイヤのステータスを見たガルガンダたちは一様に驚きの声を漏らした。


「おぉっ! レベル1でこの能力か!」

「さすがは別の世界線から召喚した勇者様だ!」

「これならば、魔族を打ち滅ぼすことも可能だ!」


 あちらこちらから称賛の声があがり、フレイヤもまんざらでもなさそうな顔をしている。

 そこからは順番でステータスの開示が始まった。


■名前:レリー・レレリーナ ■年齢:450歳 ■性別:女性

■世界線:ウルスラ ■種族:エルフ族

■ギフト1:魔力消費半減【使用魔力が半分になる】

■ギフト2:魔法効果倍増【魔法効果が倍になる】

■レベル1 ■HP150/150 ■MP200/200

■攻撃:10 ■防御:10 ■体力:20

■速さ:20 ■賢さ:250 ■幸運:30

■スキル:上級火魔法、上級水魔法、上級風魔法、上級土魔法、上級木魔法


 緑髪を腰まで伸ばしたレリーのステータスでも驚嘆の声があがる。

 麟児はアルターの基準が分からないため何が凄いのか理解できないが、見た目は二十代前半といった感じなのに年齢の項目が450歳と表示され、そちらに驚いていた。


■名前:ジャグナリンダ ■年齢:85歳 ■性別:女性

■世界線:エンドル ■種族:猫獣人族

■ギフト1:夜目【暗闇でも日中と同じ視野を確保できる】

■ギフト2:絶対領域【5メートル以内の相手に瞬間攻撃を放つ】

■レベル1 ■HP170/170 ■MP100/100

■攻撃:80 ■防御:50 ■体力:70

■速さ:100 ■賢さ:10 ■幸運:30

■スキル:気配察知、危機察知


 周囲の者も慣れてきたのか、ジャグナリンダにも驚きの声はあがったがそこまで盛り上がることはない。

 しかし、麟児は声にこそ出さなかったが興奮していた。

 何故なら茶髪のボブカットの上部にある猫耳がピクピクと動いていたからだ。


(ここ、マジで異世界なんだなぁ。レリーって人もエルフ族ってなってたし)


 驚きを隠しながら、隣に立つ女性のステータス開示の順番になる。


■名前:フォン・レイリン ■年齢:20歳 ■性別:女性

■世界線:おん ■種族:人族

■ギフト1:歌唱支援【歌の効果で支援を行う】

■ギフト2:壊音波【超音波を放ち振動で攻撃する】

■レベル1 ■HP150/150 ■MP150/150

■攻撃:30 ■防御:30 ■体力:50

■速さ:30 ■賢さ:150 ■幸運:50

■スキル:上級音魔法、上級支援魔法


 青髪ショートカットの口数の少ないフォンにも声は上がったが、先の三人と比べると見劣りしている。


「だが、アルター人と比べるとやはり高い能力値だ」

「これならば勇者として申し分ないだろう」

「さすがは勇者様だ!」


 上から目線の者もいたが、フォンは特に気にした様子もなく周囲の声を聞いている。

 そして、最後に麟児の番となった。

 だが、麟児は大きな不安を抱いていた。

 それは先に四人のステータスを見てしまったからで、自分の能力の低さを痛感したからだ。


■名前:食野麟児 ■年齢:19歳 ■性別:男性

■世界線:日本 ■種族:人族

■ギフト1:悪食【全ての食材を美味しく食べられる】

■ギフト2:????

■レベル1 ■HP100/100 ■MP10/10

■攻撃:20 ■防御:20 ■体力:20

■速さ:20 ■賢さ:30 ■幸運:100

■スキル:経験値共有


 麟児の不安は的中し、周囲からは呆れにも似た笑い声が漏れ聞こえ、中には罵声を飛ばす者までいる。

 さらに一緒になって召喚された数人からも苦笑を漏らされてしまい、麟児はどうしたらいいのか分からなくなってしまった。

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