僕は僕だ

「僕は僕だ」が合言葉で

欠けてばっかの僕自身を埋めるために

いつか諦めた夢を追いかけた

散らばった夢の欠片を集め続けた


その旅路で多くの物を手にした

温かい言葉も綺麗な風景も

諦めていたあの日々じゃ予想だにしなかった

いつかの僕が夢見た世界を僕は確かに見たんだ


そういう旅路を経てきた

今の僕は少なくとも最低じゃない

消えたがり死にたかった日々を泳ぎ切って

そう言えるだけの僕にやっと辿り着いた


それでも僕は誰かの何者にもなれない

所詮は金で

その付加価値で価値が決まる現代に於いて

僕は多分最初から負け組だったのかもしれない


「人はお金だけじゃないよ」と誰かは言う

そういう奴は大概世間知らずじゃないか

周りをよく見てみろ

この世界においてそれを言える理由は何だ


これは多分明日には忘れる落書きだ

でもきっと一生消える事ない烙印だ

「僕は僕だ」と言うがその僕である理由は何だ

そう考えてしまう自分の愚かさに吐いた


今や雨は上がったが

陽を見て影を知った

明かりを知ってどうにもならないことを知った

でも、大切な事って何だっけ

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