それでも明日はやってくる

秋の木漏れ日に

過ぎ去った日々を懐古する

報われなかったあの日を

自分が嫌いで仕方なかったあの夜を


365日の鬱憤を知らない他人に

「分かるものか」と怒り散らかしては

それも全部自分のせいだと

自己嫌悪に塗れたあの日を


それを美徳だとは思わないが

明日があるなら明日への篝火にしなきゃ

永遠に僕らは闇夜の迷子のまま

どうせ罪は消えないのなら


秋の夕暮れ染み入る宵の寒い風が

空っぽなままの心に鬱屈を届けた

せっかく前を向き始めたそんな僕に

「ほれみろ」と地の枯葉も嗤うけど


もうそんなもんに構う余裕なんかない

こんな言葉だって強がりだ

だけどそうするしかこの世は生きていけない

運の良し悪しだけじゃ解決しないことも多い


それでも明日はやってくる

「欠点を含めての自分」と誰かは歌うから

どう喚こうが朝はやって来る

だからそんな今日を生きる為、言葉を吐くのだ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る