路上に立ち往生

ずっと続くと思っていた幸せは

泡沫のように簡単に弾け飛ぶもので

僕はそれにもう幾度となく泣き腫らした

それならもう幸せなんていらないと思った


あの日、死にたかった僕は

本気で死のうと考えてた

だって生きたまま別れるのは辛いから

こんな僕を愛してくれる人なんてもういないから


そういう僕を誰もが嗤って

そんな声を見ていたら誰も信じられなくなって

結局「もう辞めた」と逃げ出したまた創作に帰って

もう手に出来ない「幸福」の残滓を描いていた


未だ僕が夢見た「幸福」とやらは訪れない

いや訪れないというよりもうやって来ないだろう

それでも不幸かと言われればそうでもない

そういう日常を「幸福」というのかもしれない


それならこの心の空虚さはなんなんだ

「僕は僕だ」とは聞こえはいいが

結局誰かに勝てるほど僕は出来た人間じゃない

これっぽっちも優れた所なんて何も無い


冬の木枯らし立ちすくみ

温かかったあの日を空想する

「幸せだった」と思うあの日はもう来ない

冬の青空は遠く冷たい

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