量産品の機械人形たちを通して個性とは何か、感情とは何かを静かに問いかけて来る作品です。一歩間違えばグロテスクになりかねない情景を、控えめな描写で美しく描いておられるのが流石です。命なきはずの人形に宿った執着は、その人形に魂とも呼べそうな何かが宿っていた証だったのかも知れません。
それを作ったらどうなるかの可能性のひとつが見えますね。奇遇ですが、私の本職のひとつに、まさにロボットのプログラミングが含まれてます。今の産業用ロボットにはまだ感情はおろか自律的に考えるAIすら実装されてませんが、5年以内にAIまでは実装されるはずです。感情のないAIだけのロボットは、果たしてトロッコ問題のような矛盾をどう解くのだろう?話が逸れました。もう一段、話の展開があると、より深くなったように思います。思ったよりは唐突に話が終焉してしまったように感じました。
かと思いきや、最後はなるほどと納得。繋がっている物語。もう一度最初から読みたくなる。
どこまで行っても「人間」そういうラストと、それまでの話しのもっていきかたが面白いッ!最終話は「ええええ!?」となりますΣ(゚д゚lll)短編でサクっと読めるので、ぜひお楽しみを💓
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