14話

楽しそうに、結衣と香澄が戻ってきた。

「買い物は終わったのか?」

「うん、いいのがあったの司くん期待してて」

「わかった、その時を期待しとくよ」

「お兄ちゃんたち、私もいるの忘れてない?」

「忘れてないぞ」

 本当だぞ、忘れてないからな

「ならいい」

「このあと、何かしたい事あるか?」

「ん~、あっ、映画が見たい」

「なんか見たいのがあるのか」

「うん、お義姉ちゃんも行こうよ」

「いいですよ」

 映画に行くことに決まったが何かいいのがあるのだろうか

「何を見るんだ?」

「これが見たい」

 ん?これって・・・ホラーではないですか

「結衣はこれが見たいんだな、わかった、香澄は大丈夫か?」

「えっ・・・ぜ、全然・・・・よ、余裕だよ?」

 うわぁ~、絶対これはホラー苦手なやつだ。

「無理そうなら、結衣に言って変えてもらうけど・・・」

「だ、だ、だ、大丈夫だよ。そ、そんなの余裕だよ」

 不安でしかない、まぁ、香澄が大丈夫って言ってるし、尊重しよう

「つ、司くん怖かったら手を握ってくれてもいいよ」

 涙目で言われても、頼りない

「そうだな、なら、手を繋いでくれ」

「そう?仕方ないな」

 あからさまに、嬉しそうな顔してるな

「さっそく、お義姉ちゃん達いちゃついてるね」

「司くんが手を繋ぎたいって言うからしかたなくね」

「なら、話すか?」

「えっ」

 一瞬で涙目に戻った、手にさっきより力がこめられていた、離されないようにだろう、なんだこの可愛い生き物は

「ほら、お兄ちゃん始まるよ」

「そうだな」

 映画が始まるとだんだん、香澄の手を握る力が強くなっている気がする

「・・・・っ」

 声にならない悲鳴を上げている、頑張って耐えているのがわかった。香澄、頑張れ

「あ~、面白かった、お兄ちゃんたちはどうだった」

「俺は意外と面白かったぞ」

「意外とってなによ、お義姉ちゃんはどう・・・ってどうしたの大丈夫?」

 今にも、倒れそうなくらい顔色が悪い、

「香澄、大丈夫そうか?」

「うん、ちょっと、めまいが・・・するだけ」

「それは大丈夫とは言わない、ほら」

「わかった」

 俺が香澄をおんぶすることにした。香澄なりに頑張ったんだな

「すー・・・すー・・」

 疲れていたのか、すぐに寝たした

「お兄ちゃん、お義姉ちゃん大丈夫かな?」

「大丈夫だって、安心しろ」

「うん、わかった」

 そのまま、家に向かった

「香澄、起きろ家に着いたぞ」

「んん?家に本当だ、司くんあろがとう」

「どういたしまして、ほら家に入るぞ」

「うん」

 今日は俺も疲れたな、さっさとお風呂に入っていつもより早めに寝るか

「よし、寝る準備は完璧だな」

 寝るために、目を閉じて

 コンコン

「司くん、まだ起きてる?」

「あぁ、まだ起きてるがどうした」

「一緒に寝てくれないかな、ちょっと怖くて」

 ホラーが苦手そうなのに、無理してみたもんな

「別にいいぞ」

 香澄は俺のベットに入ってきた

「ねぇ、司くん」

「どうした?」

「今日は楽しかったね、また結衣ちゃんも一緒にどこかにいこうね」

「そうだな、次は海とかもいいかもな」

「海・・・私も行きたい」

「一緒にいこうな、おやすみ、香澄」

「うん、おやすみ、司くん今日はありがとうね」

「彼氏なんだから当たり前だろ、いつでも頼ってくれ」

「そうするね」

 今日は長かったが、面白かった

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