12話

 ピピピピピッ

「んっ、なんだこれは」

 香澄に抱きつく体勢で寝ていた、すぐに顔が熱くなっていった

「えっ、やばいぞ香澄、起きろ」

「んっ?なぁに」

「時間見て」

 時間を見た後、こっちを見て苦笑いをしていた

「やばいですね、どうします?」

「急いでも無理そうだし、ゆっくり行こう」

「悪いことしてるみたいで、わくわくしますね」

 小悪魔みたいな感じの笑顔をしていた。うん、すごく可愛い

 ******

「司の久しぶりの登校が雛月さんと一緒で遅い、何かあったのか」

「いや、まぁ、色々あってさ」

 将と菫が何かを疑っていそうな目を向けてくる、えー、そんな目で見られても

「雛ちゃん、教えて」

「えっとね・・・」

「香澄、話すならもう少し小さな声で話して」

「それって、小さな声だった良いってこと?」

 菫の圧が違いすぎる、なんでそんなに知りたいんだ?まぁ、将達にはプールのチケットくれた恩があるし教えても別にいいか

「わかった、後で言うから、今は騒ぐな」

「はーい」

 結局こうなるんだな、知ってたけどもさ~、あぁ、この後からかわれそうだな

「で、どうなんだ」

「実は・・・」

 昨日あった事を将と菫に話した、将は笑っていた、菫は・・・

「えっ、それって完全に同棲じゃん」

「ちょっ、声がでかい」

「あっ」

 その時にはもう遅かった、お前よくもやってくれたな、周りが「同棲?和田君と雛月ちゃんが」「まじ?」「もう、そんなに」「まさかの親公認」などの声が上がっていた。あー、終わった。この状況どうするの?

「菫この状況どうするんだ?」

「司、本当にごめん」

「司くん、菫ちゃんも謝っていますし」

 香澄に言われたら、俺が折れるしかないな

「わかった、次から気おつけろよ」

「司も雛月さんには頭が上がらないか」

「将はうるさい、そんな事言う前にこの状況どうにかして」

 将達の協力のお陰で何とか収まった?と言いたいが、みんなに「幸せになれよ」「結婚式はいつ」などと色々祝福の言葉を言われた。

「あーもうやだ、なんで俺の周りはこんな人ばかりなの?」

「でも、祝福されたんだらいいじゃないですか?」

 菫はなぜ、開き直ってんだ?

「お前は開き直るな」

 香澄は女の子の集団に質問攻めされていた、それに比べたら俺の方はなんもないから香澄より普通に楽だな。

「てか、雛月さんにプールのこと聞いた?」

「あっ、忘れてた帰ったら聞いてみる」

「ちゃんと、雛ちゃんを誘っといてね」

「わかってるって」

 *****

「香澄、お疲れ様」

 と言いジュースを手渡した

「ありがとう、今日の学校いつもの何倍も疲れた」

「そういえば、将達からプール行かないかと誘われてるんだけど行くか?」

「うん、行く、絶対行く」

 さっきの、疲れがどっかに行ったかのように元気になった

「お、おう、わかった将に伝えとく」

 将にRineで香澄も行くことを伝えた

「ねぇ、司くん」

「なに?」

「買い付き合ってよ」

「いいよ、次の休みの日に行こう」

「うん、すごく楽しみだね」

 香澄のいろんな水着姿を少し想像してしまった。めっちゃ可愛かった、想像でこれならリアルに見てしまった日にどうなってしまうんだ?

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