5話
「どうだったの前言っていた雛ちゃんの件は」
「まぁうまくいったけど」
うまくいったでいいのかな
「どしたの何かあったの」
「実は・・」
家であったことと夏祭りに一緒に行くことを話した
「へぇ、そんなことがあったんだ。なんかめっちゃ進展してるね」
面白さ半分、関心が半分の顔で見てくる
「なんだよお前ら、それよりどうしたらいい?夏祭り」
「ん~夏祭りといったら浴衣じゃない?」
「そうだぞ、好きな人の浴衣といったら可愛いぞまじで
菫が頬をほんのり赤に染めて将星に抱きついているこんな時までいちゃつきやがって、羨ましいやつらめ
「あのいちゃつくのやめてくれません?」
「司も恋人ができればこのよさがわかるよ」
えっ?そんなん無理でしょ、マジで泣きたくなるからやめてほしいんだけど
「俺だって欲しいよでも、できないんだよ」
「まあまあ、落ち着けってお前には雛月さんがいるだろ」
「そうだよ、司は雛ちゃん好きでしょ」
ん~どうなんだろう
「どうだろう、まだわからない」
確かに幼稚園の頃の初恋の相手だったけど今自分がどう思っているのかがわからないんだよな
「そうかいまぁゆっくり考えていきな」
「そうだな、ゆっくり考えていくよ」
そこに雛月近づいてきた
「ねぇ何話しているの」
「えっと・・・」
「夏祭りでどんな浴衣がいいかを話してたんだよな司」
将星が助け舟を出してくれた、ありがとう
「そうでしたか、確かに迷いますよね。そうですね・・・今度みんなで見に行くきませんか?」
「いいね、行こーーー」
「菫落ち着いて、なら今度の土曜日はどう?俺と菫は空いてるし、どうせ司空いてる だろうし」
「いいですね、そうしましょう」
と言うことで土曜日に浴衣見に行くことになった。ちなみに拒否権は無かった、暇 だからいいけど、その後は何事も無く過ぎていき今日は土曜日だ。
服どこ置いたっけ・・・あった、これでいいんかな?一応優衣に聞いとくか
「なぁ、服ってこれでどう」
「ん?どれえーっとまあまあいいんじゃない」
やったー褒められた、俺も少しはリアルでもレベルが上がってるのかもしれないな
「まじ?よしならこれで行こ、ありがとうやっぱり優衣は頼りになるな」
「やっぱり、そうだよねもっと頼りにしてもいいんだよ」
少し頬を赤に染めている、褒められて嬉しいようだ
「なんだ、照れてるのか?」
「うっさい、早く行って」
「はいはい、いってきます」
追い出されるように出てきたけど、あいつ照れてたな我が妹ながら可愛いやつめ
*****
どこに居るかな、Rineで将星に聞いてみよ
『どこ~?』
『えっと、菫と一緒に噴水の付近におる』
雛月は一緒じゃないんだ、どこに居るんだろ。ん?あそこにいるのは
「ねえねえ、お姉さん今一人?今から遊ばない」
「いえあの友達と遊ぶ予定でして」
「そんなこと言わないでさ遊ぼうよ」
雛月さんナンパされてる、助けないと
「あの、困ってるじゃないですか」
「あん?何だお前、じゃますんなや」
「いや、その・・・」
何これすごく怖いんですけど、めっちゃ睨んでくる
「そうです、私は彼氏を待っていたんです」
そう言って抱きついてきた
「ちっ、彼氏持ちかよつまんね」
そう言い去っていった
「ありがとうございました、司くん助かりました」
「俺は何にもできてなかったよ」
「そんなことないですよ、それより私に彼氏って言われて嫌ではなかったですか」
「そんなこと無いよ、雛月さんみたいな美人な人の彼氏って言ってもらってむしろ嬉しいくらいですよ」
「そうですか、よかったです」
正直、笑顔の雛月さんは可愛かった、それに彼氏って言われて心臓に悪かった
「将星ごめん待たせた、変なのに絡まれてさ」
「そうかそれはお気の毒に、じゃぁ行く」
*****
「着いたよ、ここが私のおすすめの場所だよ」
「へ~こんなところあったんだ、将は知ってたのか?」
「おう、すこし前に菫と来たからな」
なんですか、ここでも惚気ですか、羨ましいですね
「そうなんですね、二人は仲がすごくいいんですね」
「そうかな~、そんなことよりいくよ雛ちゃん」
菫が雛月さんを連れて行った
「司いい感じだったな雛月さんと」
「そうなのかな」
「そんでどうなんだ、好きかどうかはっきりしたか」
そんだよな、ゆっくり考えようと思ってたけど。そんなにゆっくりしてられないと言うよりかは自分が早く答えが知りたいんだと思う、久しぶりに会った嬉しさとかが重なってわかり難くなってるんだと思う、
「どうだろうね、まだ答えは出てないな」
「そうか、俺らも浴衣見に行くか」
「おう」
俺はゆっくり考えていけば大丈夫だと思っていた、しかし夏祭りの出来事がきっかけで思いに気づく事になる
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