第10話 アスタルトとイナンナ
「今すぐにでも、この私にヌメロアンの呪いを掛けた奴を八つ裂きにしてやりたいけど…」
不愉快そうにベットに座る少女は膝に肘を起き、頬杖を付きながら邪悪に呟く。
「先ずは地盤を築く必要があるわね。」
「地盤って…政治家かよ…」
そんな少女の呟きに僕はボソッと突っ込む。
「なんか言ったかしら犬?」
そんな僕を殺気全開で睨んでくる少女。
「犬って…」
何故こんなちんちくりんの幼女もどきに言われなければならないのだろうか…そりゃあ、そういう性癖の方々にはたまらないだろうけど、僕はおっぱいと年上のお姉様が大好きでメスガキに興味が無い。
ああ、この幼女もどきが素敵な巨乳の女王様なら、犬どころか、豚にでも喜んでなるというのに…
「この変態っ!!」
蔑む目で僕を睨みながら赤い顔で怒鳴る少女。
どうやら、また心の声が漏れていたらしい。
…僕の心の声ユルユル過ぎやしないですかね?
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「変態犬にご主人様の名を教えておくわ。」
ベットに脚を組んで腰掛け、蔑んだ目で見下しながら高慢にいう少女。
「超天才魔法美少女、ビュブロス・バアル・アスタルト。これがアンタのご主人様の貴い名前よ。」
そう自信満々に無い胸を張りながら言う少女に対し、
「異世界にもパンツってあるんだ…」
そんな感想を抱いた僕。
アスタルトの組んだ脚の隙間から、純白の布が見えていた。
「どこ見てんのよっ!!この変態犬!!スケベ、エロ犬っ!!」
真っ赤な顔で慌てて組んでた脚を直し、スカートを押さえるアスタルト。
「見たくて見たんじゃないやい。そもそも、幼児パンツに興味ないし。」
ぷいっ、と目を背ける僕。
そう、興味などないのだ。ただ見えたから見ただけ。見せるそっちが悪いんだ。
なのに何故熱り立つのだ、我が息子よ…
思春期だから仕方ないよね。
そんなことを思っていた時、またも側頭部に強烈な痛みが奔った。
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「バアルの
異世界を旅しながら邪神を狩る銀色の髪の美女。その背後から白髪で頭髪同様、白く長い髭を生やした仙人の様な老人が声をかける。
世界を歪ませる様な力を放ちながら。
「生意気言って、マジすみませんでした。」
白髪の老人は全力で土下座していた。
「好きにするよ?」
ペシペシとそんな老人の頭を叩きながら銀髪の女は言う。
「はいっ!!全てはイナンナ様の思いのままに!!」
従順な犬となった老人はそう宣言する。
「じゃあ好きにするからね。」
土下座する老人…創造神に背を向け、イナンナと呼ばれた女は歩き出す。
ビュブロス・バアル・イナンナ。
「アル…可愛い私の妹…お姉ちゃんが助けてあげるからね…」
ビュブロス・バアル・アスタルトの異父姉にして、邪神も創造神をも超越した最強の魔女。
決して野放しにしてはいけない少女は、最愛の妹が行方不明となったと知ると同時に、神々の暮らす天界を一人で制圧し、邪神を狩り続けていた。
異世界魔女、ESP対策室に転移する。 まるまるくまぐま @marumaru_kumaguma
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