お題:ポケット、魔法使い、レモネード

 レモネードって美味しい。

 そう思い飲むんだけど、レモネードはすぐ無くなっちゃうのがネックだ。

 どうやってレモネードを沢山飲む事が出来るのか、俺はその事を考えていた。


 ふと頭に天啓が降りてきた、逆に考えるんだ。レモネードは何故美味しいのかという美味さのこの謎を解き明かせば良いんだ!


 そう考えた俺は、旅に出る。

 そう、謎を解明すると言えばアマゾンの奥地。そこに行けば何かあるだろう。

 という事で俺はまずアマゾンへ行くための資金調達をする為に募集した。所謂、クラウドファンディングというやつだ。

 クラファンは徐々に集まり、だがそれだけでは足りず、バイトしたり、時にはキャッチに掴まり好みの女の子のアマゾンを攻略するといった事もした。

 それによる資金はポケットマネーではなく資金から出した。まあ、それ以外のモノも出したが。

 代わりに資金が少し減った。

 それで資金は順調に集まり、俺はアマゾンへと飛び立つ。

 途中、飛行機の中でテロ組織みたいなのが「クラファンの金返せ」とか訳の分からない事言ってきて銃を突きつけてきたが、俺の華麗な回避&反撃で相手は返り血に染まり、俺は致命傷で済んだ。

 そうして現地の病院で手当てをしてもらい、今、アマゾンの奥地へと足を踏み入れるために、アマゾンに足を踏み入れた。

 ―――凄く深かった。

 良く皆アマゾンの奥地に足踏み入れられるよな。こんなに水深深いのに。と、アマゾン川を泳ぎながら気がついた。

 ―――もしかして、普通は陸地を進むのか?

 と、そこに船に乗った海外顔の人、まあ原住民だろう。それが通りかかり俺は船に乗せて貰う事に。

 彼等は何でもアマゾンの生態調査をしているらしい。

 俺はそんな彼等に説明した。

 謎を解明するために来たと。だが、英語わかんないけど頑張ったら相手が翻訳ソフトで翻訳してくれた。


 そして彼等は俺を考古学者と言っているみたいだ。翻訳ソフト見たから分かる。

 そのまま彼等は俺をアマゾンの奥地に置いて去って行った。

 俺は礼をして彼等と別れた。楽しい、二時間だったな。

 今ではそう考える。

 俺はそのままアマゾンの奥地を進む。

 そういえばでっかい蛇とかいるんだっけな。ポケットにそういうのの撃退に役立つ物入ってたっけ?

 俺が家の鍵しか入っていないポケット漁りつつそう考えた時だった。

 俺の目の前に、そいつが現れたのは!

 葉っぱとツタで作られた衣服を身に纏って、首に木のネックレスを付けた少女だ。巨乳で褐色肌だぁ~。

 と、そいつは俺を見て何か捲し立てるように言ってきた。だが、言葉が分からない。しかし、ここで引くのは日本人の名折れ。故に、俺も負けじと最初出会ったときに言うであろう事を日本語で大声で「こんにちは! 良い天気ですね!」って返してやった。

 そしたらそいつは俺の挨拶に怯んだようで一歩下がる。

 ふ、見たか。これが日本流の挨拶だ!


 すると相手は急に俺に対して手を前に出し、俺目掛けて何か光るものを放ってきた。

 予想に反する、俺が普段そんなの聞いたらはいはいファンタジーファンタジーだと馬鹿にしていた意外な攻撃。だが、間一髪、直撃する俺。そして地に伏す俺。

 だが、そのお陰かもしれない。

 相手がなんて言っているのかが分かるようになったのは。


「何故、避けない?」


 突然困惑したような声が聞こえたのだ。

 だから、俺は答えてやった。


「決まってるだろ? 反応、出来なかったからだ」


 俺のその言葉に魔法みたいなモノを放ってきた。いや、やつは魔法使い、いや魔法少女かもしれない。と、そいつは「そんな無能力でここに来たのか」と呆れていた様子だった。

 だが、俺はそんなそいつに言い返す。


「俺にも引けない理由があるんでね」

「……何だそれは?」


 俺は起き上がり、事の顛末を話す。

 だが、どうやら彼女はレモネードが分からない様子だ。

 ―――やれやれ、俺の出番か。


「今、飲ませてやる」


 俺は水筒を取り出すとカップに注いで彼女に渡す。

 彼女は訝しげに匂いを嗅いでいる。

 まるで警戒している犬のように。というか、だ。

 あの匂い嗅いだら、す、凄く飲みたいんだけどー!!


「飲まないなら返して! 貴重なレモネードなの!」


 俺がそう言うと、


「少しだけいただく」


 と彼女は一口口にする。

 突然、彼女の目が見開かれる。


「……美味しい」

「いや、感想なんて良いから早く! というか一口だけだろ! 飲むなよ! おーい!」

「うるさい。飲めと言ったのはお前だろう?」


 畜生、こいつ貴重なレモネードなのに二百ミリリットルも飲みやがった!

 くっそ! デトックスされてしまえー!!!!


 そんなこんなで彼女と仲良くなった俺はアマゾンを彼女に案内されながら進み、そうして何の成果も得ぬまま日本に帰り、今ではアマゾンの少女と夫婦になった。

 全く、アマゾンって何でも揃ってるって噂は本当だったんだな。


 俺は彼女とソファーに座りレモネードを飲みつつ浸っていた。

 そう、俺は今、幸せに浸っている。可愛い魔法使いな巨乳褐色妻となんでか大量の金が俺にはあるのだから。

 あと、彼女、俺の事レモネードの魔法使いって言ってくれたのが地味に嬉しかった。あと彼女、地味に夜の方は初心うぶだった。

 あ! そう言えば、クラウドファンディングのサイト閉じるの忘れてたな。ま、いっか!

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