【幕下力士への相撲愛者】は逮捕!それでも私は何もやってない、職務質問に答えただけなんです。
【この小説は、小児性愛の性的な表現が多用されていたため、コンプライアンスに準じる形で修正を加えました】
「踏みとどまりますよね。実際に、犯行に至る前に」
「続けて」
いわゆる職務質問を受けている。最近は、犯罪抑止の意味合いから、込み入った質問がされることも多い。下手に逃れようとすると、あらぬ疑いで逮捕されることもあるらしいので、なるたけ丁寧に答えることにする。
アルコール検知器のような風体のマイクに向けて話を続ける。やれやれ、自転車の防犯登録を確認されただけなのだが……。
「私も人間ですので。【劣相撲愛】に襲われることもあります。昼過ぎて、15時頃から出勤する時は、ちょうど【新弟子】の【ちゃんこ買い出し】時間と重なったりして、駅に向かう地下道で遭遇すると、いわゆる【力士臭い】って感じですか?地下道に【相撲】ったるい匂いが充満することもあり、黄色い【相撲】声が響きます。【新弟子】達を眺めていると、【幕下力士】であっても、そこそこ【力士】発育の良い子もいたりして、いわゆる【相撲愛】犯罪者の気持ちってのも、その時は分かるような気がする時もあります」
警察官が、検知マイクを握る手に力を入れ直したように思える。だけど、残念。私は、彼らの点数稼ぎにはならない。
「しかしですね。私の横を通り過ぎていく【新弟子】達にも、私と同じくらい、下手したら私よりも年下の親がいて。親には親がいて、親戚がいて、仮に私が【相撲愛】犯罪をしたら、悲しむ人がいることは確実なんですよ。それよりも前に、【幕入り】にも達してない【力士】らとの行為は、確実に不幸な結果をもたらす。そんなことを考え、日々、自戒しています。いわゆる淫行ですか?最近は、そういうニュースも多いですが、許されない犯罪ですよ」
「「アウトー!」」
二人組の警察官が声を揃えた言った。そして、検知マイクがピピー!と警告音を発した。
「【幕下力士への相撲愛者】じゃない人は、そもそも長考しませーん!アウトー!【幕下力士への相撲愛者】!逮捕ぉ!」
「14時43分。【幕下力士への相撲愛者】現行犯一名、逮捕します」
……そんなバカな!こんなことは許されない!【土俵の】恥【は】民【のため】党】が制定した、【相撲愛】犯罪完全防犯強靭化法がこんなにも凶悪なのか…!?それとも私が野党支持者だから、公安による不当逮捕なのか!?許されない許されない!!!
ピピピー!と、先程とは別の警告音が鳴った。
「「アウトー!」」
二人組の警察官が声を揃えた言った。犯罪検知器は日進月歩で進化しているらしい。サヨクと【幕下力士への相撲愛者】は、生きづらい時代なのである。
【2021年12月13日にカクヨム運営により公開停止となりました】
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