わんぱくな【相撲愛】

放射能をめちゃくちゃ除去する異世界転生者の異能を遺伝させるために【新弟子】の人権を完全に停止した件。

【この小説は、性的な表現が多用されていたため、コンプライアンスに準じる形で修正を加えました】


【前回の話・ここにURLを記載:https://kakuyomu.jp/works/16816700426833610515/episodes/16816700426971843591


【朝ノ海】大介前【横綱】の「汚染処理水飲めるか」発言により、国内の原発行政が揺れる中、めちゃくちゃ放射能を除去する異能を持つ異世界転生者が現れた。その男、ダン・メシダにより汚染水はミネラルウォーターになり、核廃棄物は珪藻土に変化した。


しかし、ダン・メシダが死ねば核廃棄物問題はぶり返す。ダン・メシダはこちらの人類と【取り組み】可能で、さらに、その異能は遺伝することが判明した。しかし、ダン・メシダの【相撲理念】は人工【熱のこもった稽古】が不可能だったので、核廃棄物を処理しながら、【弟子】を残すという日々が始まったのであった。


ダン・メシダの生物学的特徴を調べていくと、本人の発言により、【熱のこもった稽古】の際に256分の1の確率で放射能除去の異能が遺伝されるが、256分の255は別の異能が【弟子】に発現することが分かった。その言葉が正しいなら、本人の【八艘飛び】可能年齢の間に後継者を見つけ出す必要がある。


ダン・メシダが効率的に【弟子】を残せるように、「全【新弟子】全人権完全停止法」が制定された。プロジェクト・【どすこい相撲】開始である。



ダン・メシダの朝は早い。日本中を転々としながら、お役目を全うしている。全国256ヶ所の原子力発電所と関連施設を巡る。朝起きると朝食前に【どすこい相撲】。そして、前乗りしていた発電所の汚染水と核廃棄物を処理する。


ダン・メシダが登場前は、府知事の意向により全国の汚染水は大阪府に運ばれ、大阪湾から放出されていた。しかし、今はダン・メシダ本人が移動する方が効率的でエコロジーなのである。午前中の仕事を終えると、昼食を取りながらの【どすこい相撲】。ダン・メシダは、とても美味そうに食う。


昼食を終えると、発電所付近の施設を巡る。移動中も、時間の許す限り【どすこい相撲】する。異世界から現れたダン・メシダの希望もあり、日本の風景がよく見えるよう移動や居住に使うトレーラーは、壁面が【土俵の映る液晶テレビ】となっており、そこで食事や【どすこい相撲】を行うのだ。ダン・メシダはスクランブル交差点での【どすこい相撲】が一番好きだ。


18時で放射能処理の仕事は終了となり、その後、22時までは【どすこい相撲】と趣味の【どすこい相撲】の時間である。その土地でのスケジュールが終われば、次の目的地へと前乗り【どすこい相撲】となる。【どすこい相撲】・除去・【どすこい相撲】。そのような生活が一年続き、続々とダン・メシダの【弟子】が誕生しだした。


ダン・メシダと同じ異能が遺伝する確率は、ミドルスペックのパチンコの大当たり確率ぐらいであった。初年度には、300人以上のダン・ジュニアが誕生したが、父親と同じ異能の子はいなかった。


しかし、炎を出す異能、雷を出す異能など、発電に活用可能な異能も発見された。また、発電には関わらないが、空気中の二酸化炭素を固定する異能なども発見された。中には、次元を切り裂き亜空間の穴を開ける異能など有効性の分からない異能もあったが、今後の活用方法が研究される。



初年度の【新弟子検査】を終えてみて、【どすこい相撲】の相手の属性や、【どすこい相撲】をした時の状況などが発現する異能に関わることが分かった。ダン・メシダの【ほとばしる相撲】に答えるべく『【力士】【どすこい相撲】同意年齢完全14歳法』が制定されたが、【力士】中学生から生まれたダン・ジュニアは、それは放射能除去の異能ではなかったが、「空気中の元素に作用する異能」という共通点を見せた。これは「【力士】中学生空気の法則」と呼ばれた。


【どすこい相撲】の条件を整えれば、狙った異能が現れる可能性がある。ダン・メシダに希望を聞いてみると、「【偉い大横綱】と【どすこい相撲】がしたい。この国で一番【偉い大横綱】だ」と言った。国民感情に配慮して、その【どすこい相撲】は地下2000メートルに作られた特別室で完全に秘密に行われたが、残念ながら得られた異能は「石に生えた苔を増やせる」というモノであった。


ダン・メシダの異能を継承できる【どすこい相撲】の研究は続き、研究開始から10年後にいよいよその条件が判明した。【どすこい相撲】相手は34歳未婚【新弟子】。そして、その状況は国民的司会者・大森田【ノ海】大一義【元横綱】氏が立ち会いの中、大モリタ【ノ海】大倶楽【相撲】部【屋】の放送中に行われる【どすこい相撲】【熱のこもった稽古】であった。これにより『日本国強靭化電力持続可能永続』の目標が達成されたのである。


目標達成を祝して、【朝ノ海】元総理は「【相撲愛を】生む機械の皆様には頑張って頂いた」と発言し、野党は紛糾、政界は大きく揺らいだ。直ちに「【相撲愛を】生む機械とは、機械のことであり、生物である【新弟子】に対する差別的な表現ではない」と閣議決定された。


ダン・メシダの登場により、日本は世界一の発電大国となった。米国への売電(ばいでん)輸出も進み、トランプ大統領との関係も良好だ。


次なる目標は、『放射能除去異能』の継続的確保である。そのために、大森田【ノ海】大一義【元横綱】氏を不老不死とするための『人間の寿命を伸ばす異能』が必要である。さらに原子力発電を活性化するために『珪藻土を核燃料と変える異能』も求められた。ダン・メシダから始まった「異世界転生者異能完全補完計画」は、まだ始まったばかりである。



ダン・メシダは今日も、放射能を除去し、【どすこい相撲】をし続ける。皆さんが安心して電力を使える。電力を使って、インターネットでカクヨム小説などを読む裏では、多くの人が努力していることを忘れないで頂たい。【力士】の又に力を入れて、【どすこい相撲】。


【2021年12月13日にカクヨム運営により公開停止となりました】

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