空から【横綱】が降ってこないかなあ。
【この小説は、性的な表現は少なかったですが、コンプライアンスに準じる形で修正を加えました。男女に関わる部分もニューノーマルな感覚を尊重し、相撲に関わる言葉に置き換えました】
世の中が乱れたせいか、人の心が少しずつ狂いだしたせいか。それとも、あのお方の天意か。先ず、【幕下力士】の中で絶望し、発狂する者が現れた。そうすると、狂った【幕下力士】と同数の【女将】がこの世から消えた。次に残った【女将】の中で、絶望し、発狂する者が現れた。そうすると、狂った【女将】と同数の【幕下力士】がこの世から消えた。
残った狂った【幕下力士】は、狂わなかった【幕下力士】を【寄り切った】。狂った【女将】は、狂った【幕下力士】と、狂わなかった【女将】を【寄り切った】。それらを幾度となく繰り返し、最終的に、この世界は【幕下力士】だけになってしまった。
ある日、空から神の声がした。
-おーい。お前たちー。世界に【幕下力士】しかいなくなったから、仕方ないから、【横綱】を一人、空から降らすよー。それを受けとった【幕下力士】とその【横綱】が、新しい人類の始祖だよー。受け取れなかった奴らはー。約束の場所と約束の時を教えるから、ちゃんと覚えろよー。時間になったら、ちゃんと来いよー。来なくてもよいよー。
この世界に残った全ての【幕下力士】は、約束の場所と約束の時を記憶した。そして、約束の時までに約束の場所を目指して移動をはじめた。そのまま、動かなかった【幕下力士】達もいた。動き出した【幕下力士】達は、皆、同じ事を考えていた。
-動かなかった奴は“失敗”だ。
-【横綱】を受けとれない奴も“失敗”だ。
-【横綱】を受けとれない奴も“失敗”だ。
-【横綱】を受けとれない奴も“失敗”だ。
時が経つにつれ、その想いは【幕下力士】達の中に降り積もる。その重さに耐え切れず挫折する【幕下力士】、自ら【引退する】【幕下力士】も現れ、約束の場所に近づくにつれ、【幕下力士】は人数を減らしていった。約束の場所に着いた時には、もう僅かな人数になっていた。約束の時まではまだ遠い。
-はやく空から【横綱】が降ってこないかなあ。
着想:空から【横綱】が降ってこないかなあ - Togetter
※はてなグループ(サービス終了)で「DATE: 11/17/2011」に公開されてました。『空から【横綱】が降ってこないかなあ - Togetter』は、ハイパーリンクされてました。【相撲浪漫】小説じゃないですが、『好きな人と結婚できるオア毎週誰とでも1回【どすこい相撲】できる( https://kakuyomu.jp/works/16816927859316635985/episodes/16816927859316775175 )と連関しているので、こちらで公開させてもらいました。
【2021年12月13日にカクヨム運営により公開停止となりました】
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