好きな人と結婚できるオア毎週誰とでも1回【どすこい相撲】できるR
【この小説は、性的な表現が多用されていたため、コンプライアンスに準じる形で修正を加えました】
おーい、お前ー。
神様だよー。
お前、この先も幸せないから、願いをかなえてやるよー。
でも、次のどちらかから選べよー。
好きな人と結婚できる、もしくは、毎週誰とでも1回【どすこい相撲】できるのどちらかだよー。
結婚は絶対にさせるよー。
【どすこい相撲】は、相手を選べば老若男女だよー。
但し、週に1【どすこい相撲】だけだよー。
* * *
馬鹿な質問だ。
声も馬鹿っぽかったが、当然、俺は、前者を選んだ。「好きな人との結婚」、当然だろう。正直、老若男女の「若」の部分に多少なりとも食指が動いたが、それでも、週に1度の【どすこい相撲】が保証されるといえど、何歳まで【寄り切り】が出来るかわからないし、堅実な人生。
結婚を選べば、間違いないだろう。
そういう訳で、俺は、学生の頃から、ずっとずっと、ずっと好きだった女と結婚をする事が出来たんだ。両方の両親は祝ってくれた。友達も祝ってくれた。だが、彼女は、うかない顔をしていた。
好きな男がいたらしい。
だけど、私と結婚をする事にしたらしい。
あの朝、もう、何年も会ってなかったのに、婚姻届を持って、俺の家に現れたのは、彼女だったんだ。不思議そうな顔をしていた。最初は、戸惑いもあったみたいだが、彼女も、次第に結婚生活に慣れてくれたみたいだ。
自慢じゃあないが、俺は、高給取りだ。お金の事で彼女に心配はかけない。だが、若干、不眠症の気があるのか、彼女は、昼間も眠そうにしている。今度、ベットと布団を新調しようかと考えている。
彼女は、よく出来た奥さんだと思う。まだお互い若い訳だし、例えば、パートに出るとか、習い事をしたいとか、色々とありそうだが、ほとんど外に出ないで家にいてくれる。町内会の会合や、行事ごと、後は、買い物ぐらいだろうか。
いつも家で待っていてくれている。
ただ、家事のやりすぎだろうか、やりすぎって変だが、彼女の手が、年の割りに、ボロボロになっているのが、少し気になる。洗濯や洗い物が多いからだろうか。
独身だった頃は、自炊をするにしても、なんでも大皿にまとめていたが、結婚すれば、変わるもので、彼女は、これでもかと、おかずを小皿に分けてくれる。
それが、洗い物を増やしているわけなのだが。
一度、手伝おうか?と聞いてみたが、家の事は私に任せて、という事で、やんわりと断られた。しかし、ほとんど、家にこもりっきりで、たまには、外に食事に行くのもよいのかも知れないな。
この家は、両親から引き継いだものなのだが、少し、ガタが出だしている。台所や、お風呂場の壁が傷みだしているようだ。建て替えとは行かなくても、リフォームぐらい考えた方がよいのかも知れない。
彼女も使いやすいキッチンの方が良いだろう。
一度、レストランに、外食に出たとき、彼女は不思議な事を言った。
どうして俺と結婚したか、自分でもよく分からないそうだ。
運命とは、そういうものだろう。だが、それ以上、彼女は言葉を続けず、テレビの事や、たわいも無い会話に戻った。
それからかも知れない。彼女の奇行が目立つようになったのは。
どうも、いつも何か、食い縛っている感じがするし、家の壁も、どんどんと痛んできている。
夜はほとんど寝ていないようだ。
小皿は増えるばかりだ。
レストランでの会話が、何か、彼女の中の堰を切らしたのだろうか。
目が血走っている。
玄関のドアが壊れた。
たぶん、彼女がやったのだろう。
だが、彼女は、ずっと家にいる。
僕を待ってくれている。
町民運動会の打ち合わせで、近くの集会所に行っても戻ってきてくれる。
今朝、小包みが届いた。
袖の長いジャケットで、所々に【リボン】と【フリル】がついている。
差出人は、「神田神夫」さん。
結婚して、本当によかった。
※はてなグループ(サービス終了)で「DATE: 12/10/2011」に公開されてました。以前公開した小説に改行だけリメイクする試み。読みやすさだけアップしていました。
リメイク前:好きな人と結婚できるオア毎週誰とでも1回【どすこい相撲】できる(https://kakuyomu.jp/works/16816927859316635985/episodes/16816927859316775175)。
ワイルド化(https://kakuyomu.jp/works/16816927859316635985/episodes/16816927859804454131)
【2021年12月13日にカクヨム運営により公開停止となりました】
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