またテストかよ。

 とにかく時間に追われる。課業中は分刻み。慣れるのに一月、要領よくこなすの


に三か月といったところ。営内生活における日常はSNS、各種メディアを通じて露出


しているので細かく触れない。まああんなものだと思う。


 幹部候補生学校(以下幹候校)の教育目的は、小部隊指揮官の育成につきる。要


は部隊勤務の当初3~4年ほどを乗り越えられるだけのスキルを資質含めて付与し


ようということ。ちなみに職種専門教育は幹候校卒業後に入校する職種学校で実施


される。

 

 教育内容は多岐にわたる。自衛隊に対するイメージ通りの戦闘訓練、あとは詰め


込み教育感が半端でない通常の学科(座学)である。


 座学はとにかく眠かった。入校間、当時は約10か月の入校期間だが日々の教育で


慢性疲労状態である。特に戦闘訓練のあとの座学は半端なく眠かった。教官もそこ


を斟酌しあまり𠮟るようなことはなかったと思う。


 試験内容は中高生の定期テストみたいなもの。暗記した内容を答案用紙に吐き出


す。ただ部隊に配属されて痛感したが、知識がないと部隊勤務で話にならないことは


多々あった。知識叩き込みも一概に否定はできない。


 私自身はたいして出来は良くなかった。そこは自覚していた。後々の諸事情を勘案


すると、どん底ではないと思うが、中の下か下の上といったところだったろう。

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