返事は……

どうやらこの子、少し頭のネジが無い様だ


「ままと結婚するのは、私なの」


(ファフもなのか、ファフも頭のネジが…)


私は別に同性愛に関してとやかく言うつもりは無いけど、順序って物があるでしょ。出会ってそうそう結婚って、そんな電撃結婚は普通無いよ。それにあなた王女じゃないのか


『貴方落ち着いて、それとファフも落ち着きなさい。良いですか、私を抜きにその話はどうかと思います。そもそも私はまだ結婚をする気はありせん』


(そう、今は家出中。つまり、いつかは家に帰って来るのだ、私は貴族の子それも上級貴族の長女。だから家を継ぐか、誰かを婿として迎え入れなければならないだろう)


まあ、父さんが許すかは別として…


「な、なんでですか。わ、私では駄目、でしたか…」

「フフ、そうなの。あなたではままに相応しく無いなの」


『こらファフ、私はファフにも言ってるんだよ』


「あうーごめんなさいなの」


『全く』


(って、あれなんで私は街にさっさと向かわないのだろう、別にもう助けたのだから放置しても良いような?あれ?駄目なのか、私は貴族として王族には……でも今は家出中だし…)


私の考えを察したのかククリはすかさず


「ミーナ様はこれからどちらに向かわれるのですか?」


「ままと私はグラン帝国に向かっていたなの」

「貴方に聞いてませんが」


『二人とも』


この二人は仲が良いのだろうか…………はあ、どうしたら良いんだ。口を開けばすぐ喧嘩…


「す、すみません。私もグラン帝国に行く予定なので、折角なので一緒に行きませんか?私はまだミーナ様と別れ・・たくありません」


やはりそう来たか、大体予想はついてたけど。ホントにどうしよう、私がロキニス王国の貴族ってバレて無いから、最悪の場合は逃れられるけど。これからグラン帝国でしばらく活動するなら、友好関係くらいは作っとくべきかな?


うん、その方が良いような気がしてきた。それにクラン・・・を作るなら、その国の王侯貴族の許可書が必要だし。このままククリ王女と仲良くなるのに、損は無いかな


そうと決まれば吉と、私は直に行動に移した


「良いよ一緒に行こう」


私がそう言うと、何故かククリが頬を赤く染めて。

「はい……」と、言い次の瞬間


ガッバと顔を上げ、私を見つめながら


「そ、そそそれって。先程の返事・・・・・に対して良いよ・・・と言うことですか」


それはそうだ。グラン帝国まで同行をしましょうに対して、良いよなんだから。


「そうですか。ならお父様にお話付けなくては…」


ん?何か微妙に話が噛み合って無いような…ま、まあいいや

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