出会い

この世界の名前と、ミーナの転生先の国の名前決まりました


まず世界の名前は【カキオラ】

国の名前は【ロキニス】


にします

――――――――――――――――――――――






家出をしてから丁度3日程たった頃だ


既に私はエグス家がある国、ロキニス大国を出て隣国の冒険者の国と呼ばれるグラン帝国に来ていた


そんな時だ


「グルルル」「キイイイイイイイ」「ガ、ガガガ、ガ」


何処からともなく、そんな雄叫びが聞こえてきた


(これはなんだろうな、煩い眠りの邪魔)


本当に邪魔だった


滅びろ爆炎



私がほんの少し、魔力を込めて寝返りを打つと、そこにはまさに地獄の業火となしていた。


ただこれをしたのは私ではないだろう。そもそもここまでの威力を出すための魔力を使う、労働をしたくなくて、追い払う程度の魔力しか使っていない。


これはどう言う事だろう。まあいいか、異世界だし魔法があるし、地形が変わる位の魔力爆発くらい、よくあることだよね。


そんな事より、眠い


(ファフ暖かくて、良い抱きまくら替わりになるな。流石私の娘、今も気持ちよさそうに寝ている。可愛い、私も寝よう)


そうしてしばらく寝ながら移動を開始するのだった


sideファフ


「グルルル」「キイイイイイイイ」「ガ、ガガガ、ガ」


(ママの眠りを妨げようとしてるなの?)


これは許されない事なの!!


そんな時なの。ママのとてもとても綺麗な魔力操作を行って、あの害獣ゴミに放とうしてるなの


(なんと勿体ないことを。あんな害獣ゴミにママの綺麗な魔法を当てるなんて勿体ないなの!)




害獣ゴミ害獣ゴミらしく、消えてなの、喜びなさい。この私が直々に掃除してあげるなの。チリ一つ残さないなの


“神炎”


そこには静かにそれでいて、激しい炎の牢獄に見立てた物がうつっていた



害獣ゴミの掃除が終わったなの。ママの寝顔を見なが、ママの匂いを嗅いで寝るなんて最高なの)




『ファフちゃん掃除をするときの極意その一。それはね上からしていくことよ。つまり順番にやっていって、ちゃんと見えない部分にも気を配る事よ』


ッハそうだったなの。忘れる所だったなの!


見える範囲では害獣ゴミ掃除したけど、まだ見える範囲以外をやってないなの


龍眼サーチ


え!これはママと同じ人間?こんな所にいるなんて、珍しい事もあるなの


(でも何か様子が可笑しいなの。ま、いいなのママさえいれば、他の人間なんて)


そんな時急に害獣ゴミが消えてしまったなの。これはママのスキル【破壊者】なの!すごいなの、まるで害獣ゴミが崩れる瞬間に生き物になったように、祝福されてるなの!


ママに殺されて害獣ゴミも当然嬉しいに、決まってるなの。ズルいけどママに抱きつくのだけは私の特権なの


無意識だったなの


『グヘヘ、ママ〜ファフの頭をナデナデしてなの〜起きてもっとファフを甘やかしてなの〜ママ大好きなの〜ッハなんてことをしたなの』


気がついたときにはもう遅かったなの


ママは少し眠たげに、目を覚ましてしまったなの。ファフ悪い子なの、ママの眠りを妨げてしまったなの


『だ、大丈夫ですか!』


突然ママが大きな念話をだしたなの


ごめんなさいなの、ゆるし…だ、大丈夫?


ママはどうやら、あの人間を害獣ゴミから助けた様だ。流石ママなの!優しい


「え、ええ。貴方は一体」

『あ、ヤバい。眠いか、も』


ママ眠ってしまったなに。でもママは寝てても会話位できるの


「眠い…え、ちょ」


『ママ寝ちゃったなの。でも大丈夫なの、ママ寝ててもお話できるなの!すごいなの』


「あ、頭の中に直接…」

『今更なの?』


(本当に今更なの)


sideミーナ


『あ、ヤバい。眠いか、も』


そこで意識を失ってしまった


ただまあ、今回の眠りは全然浅いので。意思疎通くらいはできるはずだ


「眠い…え、ちょ」


『ママ寝ちゃったなの。でも大丈夫なの、ママ寝ててもお話できるなの!すごいなの』


「あ、頭の中に直接…」

『今更なの?』


『それで大丈夫ですか。』

「うわ!また頭の中から直接…」


『少し声のボリュームを下げて下さい。煩いです』


それに余り大きい声を出すと、人見知りのファフが怯えちゃうし


「す、すまない。それにしても今のは君がやったのかね」

『ええ、そうですね』

「そうか、感謝する。私はグラン帝国王女の護衛騎士のランドだ。今は任務中でここ干からびの荒野に来たのだが…少しトラブルがあってだな…」


ああ、そう言う事か、よくよく見れば馬車の車輪が半壊しているし、馬も二頭の中一頭は怪我をしているな


『そう、だったのですね。あ、申し遅れました。私は…』


今の私は家出の身、ならエグス家を出さない方がいい、よな。

それならフォーリも出さない方がいいか


『…私はミーナです。このような格好で申し訳ございいません。少し眠たくて…』

「い、いえ。構いませんとも。貴方様、ミーナ様には命を助けられた身。言わば恩人です、恩を仇で返すような愚者など、子に場には一人もおりません」


「そうですか、それを聞けただけでも良かったです」




そんな時、馬車の中から勢い良く人影が飛び出てきた


(まあ当然か、魔物に襲われていたのに。急に静かになったのだから)


そして大きな透き通るような声で


「何事ですか!!」


そう叫んだのだ。それは女性だった


アイスブルーの髪に瞳そして、それとは真反対な真っ赤なドレス?をきた美しい人だった


(前世なら、絶対アイドルに。いやアイドル以上に綺麗な人だな。顔ちっさいしお目めくりくりしてて、髪もサラサラしてそう。そして身長はやや低め?に胸は…これは言わないでおこう)


そして、その女性は私を見ると



「き、貴様か。この馬車を止めたのは…」


そんな呟きと、共に。腰に掛けていた剣を引き抜いた。その剣は何処までも綺麗で、それでいて何処までも鋭い刃だった


「私はグラン帝国、第二王女ククリ。いざ尋常に参る、覚悟!」


それを言い終わると、私目掛けて剣を振り下ろしてきたのだった




これが私と、この世界カキオラを大きく左右する一人、ククリとの初めての出会いだった

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