(三)

 羽田警察署の会議室で合同捜査会議が終わると、捜査官たちは二人一組で浦上四郎の身柄確保に東奔西走していった。

 もともと浦上自身は大田区|蒲田≪かまた≫生まれの蒲田育ちで、現住所も蒲田にあった。そのため、蒲田周辺で浦上が行きそうな場所や繁華街などを中心に、大阪府警の二名を含む四〇人で徹底的にマークしていた。

 しかし、丸二日間、蒲田市内を監視・捜索したが、浦上を発見することはできないでいた。捜査員たちは焦り始めていた。


(続く)

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