第135話 え、やるの!? オフコラボを!?
『皆さん~。集まってるかな~? 《企画屋》の月々ぴょんこだよ~』
『同じく袈裟坊主だ』
『おかげさまというか~、予想外にというか~、ノリで始めたラブコメ主人公企画が盛況ということで~、みんな~、ありがとうね~』
『まさかここまでの盛り上がりを見せるとは我々も思っていなかったからな。企画を思いついた時はもっとこう、出オチ感の強い企画になると予想していたのだが。いはやはなんとも』
って、おい!
なんだよ出オチ感の強い企画って!!
あなたたち《企画屋》が巻き込んだんだろ!?
……一部、自分から飛び込んできた人たちもいるけど。
『ということで~、今回はこれまでの振り返りをしていくよ~』
『ということで早速だが、こいつを呼ぶか』
『都合のいい様に使われてるだけど一部で噂の~、東野アズマさんです~』
「なんですか、都合のいい様に使われてるだけって!!」
『さあ~? 何のことかわからないな~』
「今ぴょんこさんが言ったことですよね!?」
『まあまあ、そういきり立つな。実際この企画を通して、お前の知名度は随分と上がっていると思うぞ。実はお前のところにも来ていたりするのではないか? コラボ依頼』
「いえ、全然来てないですね」
『何……? それはおかしいぞ。知り合いのVTuberと話しているときなど、割とお前の名前が上がっていることが多いのだが』
『それはね~、実は理由があるんだよ~』
「理由? 何ですか?」
『知り合いの女性VTuberが言ってたんだけど~、逆に誘いにくくなってるらしいよ~』
「え、それ本当ですか……?」
『企画とはいえ~、配信であれだけ特定の女性VTuberとイチャコラしてるのを見てると~、下手にコラボとか誘えないってさ~』
「嘘でしょう!?」
『ハーレムラブコメものの追加ヒロインって~、どうしても後付け感が強くなっちゃったりするもんね~』
「いやいやいや!! 待ってください!! 別にこの企画に参加しろって話じゃないですよね!? 普通にコラボは誘って貰いたいですよ!?」
『ということで~、ズマちゃんからのコラボ要請も出たので~、コラボします~』
「この流れで!? というか、またもそんな話を何一つ聞かされてないんですが!?」
『いつものことだな』
「いい加減やめましょうって、そういうの!! こっちだって毎回冷や冷やものなんですから!!」
『私たちはね~、ズマちゃんのアドリブ力を信頼してるんだよ~』
「丸投げって翻訳してもいいですよね、それ!」
『絶大な信頼を置いていると解釈してもらっても構わない』
「無理矢理いい風に言い換ようとしてますね!? その手には乗りませんよ!?」
『でも~、《企画屋》の企画に参加してる以上は~、私たちの手のひらの上なんだよね~』
「なんかうまいこと言われた!?」
『そのうちお前も、『おふたりの信頼に応えられて嬉しいです!』と手のひらを返すことだろうよ』
「それだけは無いですから安心してください」
『ということで~、いつものプロレスも消化したことで~、今の各チャンネルがどうなってるか見てみよ~』
「なんかテンプレ化されてる!?」
『まずはアマリリス・カレンとの《カレ♡アズチャンネル》だが、現在のチャンネル登録者数は2万7千人だな』
「企画で作ったチャンネルがここまで伸びてるって、逆に申し訳なくなってきますね。いや、応援してくれてるのはありがたいんですけどね!?」
『リスナーからのコメントを一部読み上げさせてもらうね~。『一番まっとうなラブコメしてる気がする』『企画趣旨に最も近い』『いい加減 《カレ虐チャンネル》 に名前変えたら?』『カレ虐を見たいなら本家よりこっち』『もっと悲鳴を』とのことでした~』
「カレンちゃんが聞いたら泣きますよ!?」
前半褒めてるかと思ったのに、後半だいぶひどいぞ!?
『東野。お前の感想は?』
「これからも気合を入れてカレ虐に勤しもうと思います。今後とも当チャンネルをよろしくお願いします」
『ズマちゃんが一番ひどいよね~』
「カレ虐は生きがいですから」
おっと、コメント欄にカレンちゃんが。何々……?
『いつか痛い目を見ますよ!!!!』
これからも痛い目を見るのはカレンちゃんなのに、何を言っているのやら。
『それじゃあ次は~、《ナキアズしか勝たん》チャンネルだね~』
「今さらですがチャンネル名変えられませんか……?」
『無理~』
クソー。あの時は、なんかもういっかって思って決めちゃったけど、活動してくにつれて恥ずかしいというか、無いだろこれは感が強まっていく……。
うっかり子どもにキラキラネームを付けた親もこんな気分になるんだろうか……?
『現在のチャンネル登録者数は5万2千人だな』
「……伸びすぎじゃないですか?」
どんだけ注目されてるの、この企画。
元々ナーちゃんのチャンネル登録者数が多かったてのもあるんだろうけど、さすがにエグくない?
『じゃあ~、リスナーからのコメントね~。『てぇてぇではない何か』『バカップルチャンネル』『まだ付き合ってないは嘘』『結婚報告はよ』『このチャンネルで一番待たれてるタイトルは《ご報告》』とのことでした~』
『どうだ。東野?』
「ノーコメントでお願いします」
何をどう答えろと!?
ていうか、悪意あるでしょこのコメントの選び方は!!
『ちなみに2人の親友役であるミチェちゃんからは~、『2人をくっつけるアイデア募集中』とのことでした~』
「何言ってるんですか、ミチエーリさんは!!」
『事実、彼女が一番の苦労人だろうな』
『毎回すごいよ~。ミラー配信でず~っと『告れ!』って叫んでるからね~』
「……ああ、はい。それはその、ノーコメントで」
『皆は言いたいことが色々あるだろうが、俺たちとしてはこの企画中は今のままでいてくれて構わないぞ』
『ラブコメ企画だしね~。ヒロインレースが決着しちゃったら終わっちゃうしね~』
「《企画屋》らしいコメントで安心しました」
『そして最後は~、《L⇔Read》チャンネル~』
『チャンネル登録者数は驚異の13万6千人だな』
「あの、これに関してはひとついいですか。俺のチャンネル登録者数越えないですよね!? 伸び方がエグ過ぎて心配なんですが!?」
『活動チャンネルこっちに移しちゃえば~?』
「そうなりたくないから個人配信も頑張ってます!!」
この企画の配信以外の配信頻度増やしたり、ショート動画撮ったり色々してるけど、マジで《L⇔Read》チャンネルの伸びがおかしい。バグってる。
『戸羽丹フメツに加え鳳仙花ムエナもいるからな。布陣が強すぎる』
「マジでこんな企画でやっていい規模じゃないと思うんですよ」
『こんな企画とはなんだ~? 《企画屋》自慢の企画だぞ~?』
「冒頭で散々ノリだの出オチ感あるだの言ってたのは誰ですか!?」
『今は真摯に取り組んでいるぞ。ほかの企画を後回しにしてここに全力を注いでいる』
「見事な手のひら返しありがとうございます!!」
『コメントを読み上げると~。『歌は?』『歌枠はよ』『歌わないの?』『アイドルなんだから歌って』とのことでした~』
「それも絶対悪意ある選出ですよね!? 歌いませんよ、俺は!!」
『え~、みんな期待してるのに~?』
「どれだけ期待されようと無理なものは無理です!!」
俺が歌ったらどうなると思ってるんだ。下手したらチャンネル登録者数減るぞ!?
じゃあ、何のためのアイドルかって話だけど、それこそ戸羽ニキたちがノリで言い出したことだろうし、そこはそれって感じで……。
『そちらは戸羽丹フメツと鳳仙花ムエナの最強布陣に任せるとして、こちらはこちらでリスナーの期待に応えるとしようか』
「……今度は何するんですか?」
『そんなに警戒しないでよ~』
「この企画に関してそれは無理ってわかってますよね!?」
これまで一体何度不意打ちを食らってきたことか……。
『じゃじゃ~ん。オフコラボをやります~』
「え」
『しかも、料理対決だ』
「はい?」
『せっかくのラブコメ企画なんだから~、ヒロイン力のアピールもしてもらわないとね~』
『ということで、アマリリス・カレン、安芸ナキアの2人と、予定が合わなかった戸羽丹フメツの代わりに鳳仙花ムエナが参加し、3人から東野アズマに手料理を振る舞ってもらう』
『そしてズマちゃんには~、誰の料理が一番美味しかったか決めてもらいます~』
「本気で言ってます!? ガチで炎上しますよ!?」
『でもでも~、その3人は快諾してくれてるよ~』
「……なんですと?」
『アマリリス・カレンは『料理なら負けません』と自信満々だったな。安芸ナキアは断ろうとしてきたがミチエーリがゴリ押しで了承させていた。鳳仙花ムエナはチャットしたら秒速で『OK!』と返ってきたぞ』
「ダウト!! ひとり嫌がってる人がいます!!」
『え~、でもさ~、さっきナキアから『指が絆創膏だらけでイラスト描くのが大変になったじゃない!!』って文句のチャットが来たよ~』
『料理の練習を頑張っているということだな』
『ズマちゃんには女の子の頑張りに応えてあげて欲しいな~』
「くっ、ズルいですよ!?」
『料理対決は~、《企画屋》のチャンネルで配信するから~、楽しみにしててね~。あと~、私たち《企画屋》の方で《選択肢》を設定するから~、3人のうち誰の料理が食べてみたいか~、教えてね~。ばいばい~』
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いつもありがとうございます。藤宮です。
今回はお知らせ含め、いくつかあります。今話のアンケートURLは一番下です。
◎Twitterのスペースでの配信にお邪魔します。
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・日時:1/7(土)22時~予定
・内容:WEB小説(カクヨム)勉強会
└対話形式でWEB小説について話し合います。
友人の斎藤ニコ(天道源)先生のスペースにお邪魔します。
主にWEB小説を投稿してみたい! 書いてるけど中々思ったように書けない……。
といった方向けにはなりますが、作家って何考えてるんだろう?
といったことにご興味ある方もぜひ聞きに来てみてください。
作者的には、
社畜営業でVTuberもののWEB連載してる作家が実際に配信を体験してみる
ってノリで緩く楽しもうと思ってます!
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◎132話のアンケート結果
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申し訳ありません。すっかり載せるの忘れてました……。
Q.東野アズマと安芸ナキアは相性いいか? 〇 or ×
└〇:97.4%
└×:2.6%
この結果をナキアがどう受け止めたかは、今後の更新をお楽しみに!
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◎今話アンケート
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下記、ツイッターアカウントにて行っていますので、よろしければご参加ください。
・藤宮カズキ ツイッターアカウント
https://twitter.com/fujima0102
・アンケートURL
https://twitter.com/fujima0102/status/1610196497353838593
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お知らせなどで幅を取ってしまい恐縮です。
今後ともよろしくお願いいたします。
藤宮
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