第81話

「……どう動くべきかしら?」


「そうですね……内戦を終わらせることを第一目標とするのが私は一番良いと思うのですが……」


「……まぁそうするべきよね。……私たちの帝国を、守りべき帝国臣民を危険に晒した状態のままにしておくというのは


 僕は第二皇女と第三皇女が議論している横で僕はティーをすすり、お菓子を美味しく頂いていた。


「あなたはどう思うかしら?」


「っ!?」

 

 いきなり話しかけられた僕は驚き、一瞬お菓子を詰まらせかける。

 ティーを流し込むことによって事なきを得たが。


「んんッ!そうですね……」

 

 詰まったことをなかったことにするように僕は話し始める。


「そもそも大前提として、ローオス帝国の内戦に介入することも、神国メシアの内戦に介入することも困難でしょう。単純に武力が足りなすぎます」


「……そうね」


「……そうですね」

 

 僕の言葉に対して第二皇女も、第三皇女も頷く。

 

「共感が得られて良かったです。我々には対抗する戦力を持っていません。ですから、対抗出来るようになるまで待つことしか出来ませんね」


「まぁそうなるわね。となると考えるべきは待っている間にすべきこと……一番効果的なのは間違いない無くイグニス公爵家と協力することね」


「なっ!?何であんなヤツと!?」


「第三皇女殿下。口調」


「はっ!?なんであんなやつと協力するという結論になるのですか?」


「……簡単よ」

 

 何もなかったことにして会話を続ける。


「今、一番力を持っているからよ」


「はい。それが一番ですね。ですが、実際に叶えることは難しいでしょう。……何を考えているかわかりませんから」


 わかるけどね。


「……そうね」


「どうせ何も考えていないわ」


「と、なるとです。今出来ることをするしかありません。まずやることとしては、ここグニギラ連合国での交渉と、神国メシアを落とすためにプロテスタントを支援することでしょう」


「……そうね。……まずは神国メシアに対してあまりいい感情を抱いていない国への連絡ね」


 第二皇女が立ち上がる。


「これから忙しくなるわよ!頑張ってちょうだいね!」

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