第71話

 お店の中。

 僕は高級店と思われるお店に入り、ウェイトレスに案内された席につく。


「それではごゆっくりと」


「うん」

 

 案内してくれたウェイトレスはきれいな一礼を僕に向かって行い、離れていく。


「ふむ」

 

 僕はウェイトレスに渡されたメニュー表を開いてメニューを眺める。

 どうやらここはパスタ店のようだ。

 ……イタリアンかな?メニューを見て僕はここがイタリアンのお店だと判断する。イタリアンは前世での呼び方だ。この世界ではイタリアンのことを何て言うのだろうか?イタリアに該当するような文化を持つ国はどこだったか?ぶっちゃけ料理とか興味ななかったからあまり詳しくなかった。


 そんなことを考えながらウェイトレスを呼ぶ。

 たまたま僕と同じタイミングで隣のお客さん

 ……ん?隣のお客さんの声に聞こ覚えがあったような気がしたぞ?


「注文は何になさいますか?」


「「えっと……注文はこのメニューで。パスタの種類はカルボナーラ、麺の硬さは固めでお願いします。飲み物はコーヒーでミルクなしの砂糖ありでお願いします」」

 

 たまたま同じタイミングで、ウェイトレスを呼び、共にウェイトレスに注文を受けていた隣のお客さんと僕の言葉が重なる。


 僕と隣のお客さんは、注文の内容も喋り方も喋る速度もピタリと一致した。恐ろしいくらいに。何も示し合わせていないと言うのに。


「「「「え?」」」」

 

 僕と隣の驚愕の声が重なりあい、驚いて互いに後ろを振り返り、目と目が合う。

 それだけじゃない。注文を受け付けていた二人のウェイトレスも、そのあまりにシンクロ具合に驚いていた。


「え……あ……」


「どうも」

 

 僕と隣のお客さんは互いに会釈しあう。

 そして、なんとも言えない空気感の後に視線を外して前を向く。

 

 ……さてはて。

 なんで僕はこうも不意打ちの出会いが多いんだろうか?

 

 僕の後ろに座っている今回の騒動の、全ての始まりとなる騒動のキーとなる女性の姿を頭に思い浮かべて頭を抱えた。




 あとがき。

 僕は悩みました。……夜、どうするべきか悩んで、頂いたありがたいコメントを読んで更に悩みました。

 そして一つの答えにたどり着きました。

 

 面倒くさ。

 

 あぁ!もう知ったことねぇ!

 どうせ極東の島国の、小説投稿サイトの、大した影響力もないクソ雑魚小説だ。そんなに気にする必要もないだろう。

 現実世界じゃないですし?異世界ですし?ロシアもウクライナも出てきませんし?気にするだけ無駄だろうと、言い聞かせることにしました。


 日本の表現の自由を信じる。


 誰かに怒られたら更新辞めるわ。

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