メリークリスマスを君に
絶坊主
第1話
※本文には無邪気な子供の「サンタさんっているよね!」って夢を無残に打ち砕く残酷な表現が含まれております。7歳未満の方、保護者の同意をいただけない7歳~13歳未満の方、体調の優れない方、泥酔されている方、心臓の弱い方、乗物に酔いやすい方は戻るボタンを押してお戻りください。
ちょっといきったタイトルを付けてしまいましたが、この話は我が絶坊主家の黒歴史に残る『サンタ事件』。
娘が小6の頃のクリスマス。様々な情報が溢れている現代。
友達やネットで調べる等で、小学6年生にもなったらサンタなんかいない事など容易にわかるだろう。昨年の時点でも友達から「サンタって親なんよ!」って言われて若干、疑惑があった娘。
それでなくても、去年、サンタの手紙を担当した私が書いた絵が、普段私が書いている絵でチョンバレという失態。続けざまの失態は絶対に許されないという今年のクリスマス。
今年のプレゼントは任天堂スイッチ“というゲーム機。ソフト等もいれて総額なんと5万円オーバー!
今年は昨年の失態を犯した私に代わりサンタの手紙を妻が書き、娘にもばれずなんとか無事にクリスマスを終えた。
2日後、勤め先の仕事納め。
「今日の晩、俺らの忘年会でもするか!」
そう提案したら妻からやんわり金銭事情を説明された。まぁ、5万も使たらしゃーないか・・・という、前フリがあった。
夕方、娘の塾の送り迎えをしていた私。帰り道、妻から買い物を頼まれ近くのスーパーに娘と行った。
「今日、パパ、仕事納めやから、我が家の忘年会しようと思ったんやけどな~・・・。」
「え~、行こうよ!カラオケ行きたい!」
「いや、こないだスイッチ買ったやろ。あれ、5万したからな・・・・」
・・・・・・・・・・ヤ、ヤバい
・・・・・・・・・暫しの沈黙
「・・・なーんちゃって。」
何年振りだろう、こんな死語を言ったのは。しかも無感情で。
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
「あれーー?こんなんあるんやな~。」
何とか取り繕うと、通り道にあったスーパーのガチャガチャコーナーを指さし無感情で言った私。
「へえ~・・・」
娘も何とも感情の読み取れない声色で言った。
な、なんとか失態を誤魔化せたかな・・・・・
一縷の望みにかけた私。
「もうね~パパの誤魔化しが面白いんよ、ママ!言った後、しばらく斜め上見上げて、な~んちゃってって言って、たいして珍しくない丼のマグネットのガチャ指さして、こんなんあるんやな~とか、私、もう面白くて面白くて!」
爆笑する妻、娘。
どうやらチョンバレだったらしい。
結局、私がサンタなんかいない!のトドメを刺してしまった『サンタ事件』として、我が家に語り・・・
「・・・・なーーんちゃって。あれ?こんなんあるんやな~やって!キャハハハハ!」
アイツ、またいじってやがる。
ま、まぁ~娘も大人の階段を一段上がったという事だ。
以上、我が家の『サンタ事件』でした!現場からは以上です!
メリークリスマスを君に 絶坊主 @zetubouzu
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