第3話 序章(3)

 こんな俺、五十歳を過ぎたおじさんもね、四十歳半ばぐらい迄はこれでも株式会社、企業の社長様を若かりし二十代後半からお菓子屋、ドライフルーツ、健康食等の小売り、卸業を手広くしていた事もあるのだよ。


 だからその頃の取引先から購入した。現金化されていない商品がね。今は以前あった二つの事務所と倉庫の方も無い状態だから居住スペースの一部屋潰し倉庫代わりにしている中に山のようにあるのだよ。


 だから只今世を騒がせている恐ろしい伝染病、ウイルスである【謎の物体ウィルス】の対策の為のお国の提案が実行されたら。


折れは『どうしよう? どうしたらいいだろう?』となる、では住まないのだよ。


 家に帰れないと言うか?


 女房に合わせる顔がない……。


 もうそれこそおじさん自害、切腹、首を本気でくくるしかなくなる。


 現実的にね。


 だってさ、株式会社を倒産させた時に自身の持ち家、三十五年ローンの残りテンカウント迄返済をしたところで売却した。


 まあ、家のローン自体は残らなかったのだが、綺麗で大きな家からいきなり2LDKの賃貸アパート生活へと変わるのだから。


 おじさん、女房や子供には恨まれ、愚痴、不満を言われ泣かれたよ。


 だからさ、どう言ったらいいだろう?


 こればかりは経験をした者しかわからない。理解ができないと思うから。


 まあ、若い夢のある君達、読者の人達はおじさんのような惨めな思いはしないよう努力、生活をしてくれたまえ。


 まあ、普通が良いよ。普通がね。


 良い時は皆も寄ってくるけれど。一旦悪くなれば誰も近寄らなくなるからと。


 まあ、未来ある君達に希望が薄れるような愚痴を漏らす行為は辞めて話しを元に戻すのだが。


 おじさんはね、恐る恐ると売店と裏門へと向かったよ。


 でっ、売店の店内を覗き込んでみたよ。


 しかしだ!




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