第3話『Let it go』を『ありのままに』と訳した方の才能には脱帽します!

 ……つまり、狭間はざまさんは『完璧な人生』を送りたくから、『完璧な人生とは何か』を学んでいる……って事……か……。


 ……等と考えていたら……


「おはよー! あれ? 輪音りんね……眼鏡取った? コンタクト?」


 ……クラスの鏑木かぶらぎが、教室に入るなり、そう言って僕に近付いて来た。


 何で会う人会う人、眼鏡の事ばっかり聴くんだろ? 僕は面倒になって、ナメくんに、頼んで少し時間を戻して、レンズを外して貰った。


 ……鏑木が「おはよー」……と教室に入って来たが、特に何も言わず席に付いた。


 その後は特に何も起きず、普通に帰宅したが、僕はどうしても狭間さんが気になって仕方なかった……。


 ……どんなに辛くても相手の『気持ち』 が気になって『自分』をつらい目に合わせてしまう生き方しか出来なかった僕と……『無駄』や『後悔』をしてみたい……と望んでいると言う狭間さん……。


 ……この違いは何なんだろう?


 ……!


 そうだ! 凄く良い事思い付いちゃった! 明日、早速実行だ! ……早く起きる為に、今日は早寝しなきゃ。


 母に、明日は早く学校に行く……と伝え、晩ご飯を食べた後、ぐに入浴してベッドに潜りこみ……就寝した。


 翌日……僕はかなり早く教室に着いた。 さすがに、狭間さんは居ないだろうな……と思っていたら……


 ……!


 もう来てる!


 ……昨日と同じように『マイケル・ジンジャー』の『完璧な人生』を読んでいた。


「おはよう」……と、昨日より軽く挨拶をすると「おはよう……」……と、小さい声だけど、軽い返事が返って来た。


 僕は早速、昨夜ゆうべ思い付いた作戦を実行に移した。


 その作戦とは……


 ……狭間さんに『ありのまま』を話す事だ!

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