第11話  私はノーブル

ノーブルは僕たちに告げた、「私は反乱軍筆頭騎士ノーブルである」と。

筆頭騎士と言えば一番騎士の中で上ということか?

僕は「筆頭騎士さんが何故ここに?」

「実は、筆頭騎士はつい先ほど解雇されました。」

「んっ、どういうこと?」

「先ずは此の国の事情から、説明します。

ここの国王は元々民を大事にする素晴らしい国王でした。

しかしある日を境に人が変わったように国民を苦しめる政策をしました。

私は国王に進言し昔の国王に戻って欲しいと訴えました。

しかし私は、反逆罪として牢に入れられました。

入れられた牢は王女が冤罪人を入れる場所、要は逃げ出すことが出来る牢だったのです。

王女から「今のお父さまは別人です。お父さまを討ち此の国を守らなければなりません。

ノーブル此の国を救ってくれますね」とたのまれました。

私は反乱軍を組織し、打倒王国を掲げて旗を揚げました。

今は反乱軍トップもまた乱心を起こし、街への物資を絶ってしまったのです。

此のようなことはいけないと進言した時同じ様に捕まりそうになりましたが、自力で逃げ出し今に至ります。」

「それは大変辛かった事でしょう?」

「いいえ、王妃や王女に比べれば」

「王妃や王女はやばいのか?」

「王妃や王女さまは、少しずつですが国王軍が奪った食糧の一部を民に横流しされています。それがわかった時には命の心配が、また反乱軍が攻めた時も同じです。どんな目に合うかわかりません」

そういえば、さっきの反乱軍大将も変な紋章があったな。

「胡散臭い」

「えっ私は事実しか申し上げておりません」

「違う、違うこの二つの勢力の裏には誰かの陰謀がある気がして」

「商人を呼んできて」

「どうされましたか?翼さま」

「ノーブル知り合いはいるか?」

「はい。私が頼んだ人達です。」

「良かった。では敵ではないようだな」

「翼さま、反乱軍が王都を攻めるのは、時間の問題かと思います。」

「わかった、事を急ごう」

「ブルーさん、キャップさんここで待機して頂けますか?」

「あぁ分かったけど、俺たちもいこうか?」

「いえ、少数精鋭の方が潜りやすいし、戦争が終われば物資が入ります。これが必要になります。此処で守って下さい」

「そういう事ならば、待機していよう」

「有難うございます。」

「ノーブルさん、王都まで案内お願いします。みんな行くよ」

皆んなは顔を見合わせて、頷いた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る