第7話 混成パーティー

この護衛任務自分達だけかと思っていたが、沢山の混成パーティだった。

ギルマスは、個人依頼の為に僕達だけを呼んで話しをしてたらしい。

此処まで信頼されているなら助け出さなくてはいけないと心に誓った五人だった。


大規模な輸送は、盗賊達にも目から鱗なのだろう。いつ襲われるかわからない。

こんなに沢山冒険者が居たら、誰かが指揮取らないと、適当にやって居たら烏合の衆となってしまうぞと思っていたら、何処かのパーティーのリーダーらしい人が、大きな声で全パーティーのリーダーに招集をかけた。


各部隊のリーダーが集まった。


「皆さん集まってもらったのは、他でもない。混成パーティーになるが、勝手に動かれては全員の命に関わる。リーダーや持ち場などを決めたいと思う。自分はAランク黒き漆黒鉄器団リーダーのキャップと言う」

黒きと漆黒は同じ黒だろう?頭痛が痛いと言っているのと同じだよなー、おつむ大丈夫か?と眉を顰めていた。

「私はAランク蒼き蒼海魔術隊リーダー、ブルーと言う」

ここも?

「俺は青つながりだか、青き蒼槍隊隊長ブルーノランクはBランクだ。」

「自分は赤き赤刀団リーダー、レッドだ。ランクはBランクだ。」

なんだ、このネーミング安直すぎないか?

僕達が可笑しいのか?この世界ではこれが当たり前なのか?しかも皆んな高ランク。

「最後にワシだな殿しんがりの勇銀盾のリーダー コウキだBランクになる宜しゅう」

僕は「あのー」

「君達は見習いで来るってギルドマスターから聞いているからいいよ」

見習い?どういう事だ?

「編成から見て蒼き蒼海さんにリーダーをやって貰おうと思う。理由は編成から見てもまほ使い中心だし、輸送隊の真ん中にいて指揮してもらいたい。Aランクだし問題ないと思うが、いかがだろうか?」

「おなごにか?」

「女で何か問題があるのか?」

「彼女たちは一緒に混成してやったが、素晴らしい人達だ。それは保証しよう。」

「同じAランクのアンさんが言うならワシはいいが」

「俺たちも異存ないぜ、下位ランクだしな」

「ではリーダーは蒼き蒼海のブルーが行わせていただきます。持ち場ですが前衛は黒き漆黒さんとえーっと見習いさん達で良いですか?」

「あぁ、問題ない、護衛のイロハを教えておくぜ」

「わかりました。キャップさん宜しくお願いします。」

「左翼は蒼き蒼槍さんで、右翼は赤き赤刀さん。殿は勿論銀盾さんで、お願いします。」

「わかった。」

「わかりました。」

「殿は得意です」

「では持ち場にお願いします。」

意外にパーティーは少なかったな。

皆んなの元にもどり一通り皆んなに伝えた。

輸送隊の前に行き、黒き漆黒の皆さんと挨拶をした。

「なんだよ見習いの護衛も兼ねるのか?キャップ何でだよ。」

「大体の戦力は聞いている。ギルドマスターが嘘ついていなければだがな、あまり舐めてかかると負けるのはウチだぞ」

「キャップ何言ってるんだ、ちょっと力見せて貰おうか?おぃ」

「ライト、突っかかるなよ」

「良いですよ、相手の実力もわからないでは不安でしょうから」

「見上げた根性じゃねぇーか。光滅魔法(ホーリーライト」

「お前殺す気か?止めろライト」

「うるせぇよ」

翼達に向かって攻撃してきた。

佳音は「護お願い」

僕はその瞬間にはライトの目の前で腹を殴っていた。

護は背中からファン◯ルの様な盾を展開してホーリーライトを無効化していた。

僕は初めて見た。佳音の守りは護に任せていたので、攻撃に集中できていたからだ。

「護それなに?」と僕は聞いてしまった。

「あぁレベル10上がるごとに一つ増えた。佳音を自動で守る様だ。詳しことはわからん」

「そうなんだ。凄いな、ファン◯ルよりもダブ◯オーで出てくるあっち系かもしれない。

黒き漆黒のメンバーは目を白黒させていた。

少年少女達に瞬殺されたのだ。しかも翼の攻撃は動いたことさえ分からなかった。いつのまにかライトは倒されていたのだ。

殺してしまったと思った魔法は一瞬にして無効化されたのだ。

キャップは思った。

ギルドマスターは、過大評価を僕達に伝えたのでなく、最小限わかる範囲の実力を教えていたのだと。

これでCランクだと。

「すまなかった。こちらから手を出して置いて悪いんだが…」

「大丈夫ですよ、これから特に佳音にチョッカイ出さなければ」

「佳音が怒ったら一瞬でこの地形が変わりますよ」

「うっっ、わかった善処しよう」

今日は、最初に色々あったが何もなく終わりそうだ。

索敵魔法を掛け男達4人で交代で見張りをするのが、僕達の日課だ。

そう言えばギルマスから、手紙があった。

[他のメンバーには見習いとして参加となっているから、よろしくね]

早く手紙読んどくんだった。

と思いながら眠りについた。

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