第6話 ギルマスからの個人依頼
しばらく、通常クエストをこなしながらレベル上げをしていた。
いつものようにクエストを覗き混んでいた。
ギルマスから「個別依頼があるから部屋に来て欲しい」と言われた。
いつもより深妙な顔付きだなーと思っていたら護衛任務だったらしい。
「魔物討伐はよくやっているし、実力は分かっているが、対人となると勝手が違う。今此処にいる冒険者でランクトップが君達なんだ」
なんだそんなことかと思い了承しようと返事をしようとしたが、ギルマスから遮られた。
「ただの護衛なら私もこんな顔していない。」
僕達は首を傾げた。
「護衛するのは、ある国の反乱軍への補給物資だ。ある国の国王がある時を境に変貌したらしい。国民は疲弊し、王族討伐の反乱軍が出来上がってしまった。」
国王の変貌とかって小説にはよくあるよな。
「変貌って人が変わったようなとか、顔付きが別人になったとかそんな感じですか?」
僕は言っていて結局別人になったってことを言っていただけで、何を言っているか分からなくなっていた。
「そんな感じだ。あそこには王妃も王女もいる。今はどうなっているのか、反乱軍に殺されてしまうのか」
ギルマスが一国の王妃や王女の心配をするのか?疑問だった。
「すまん、王妃は私の妹なのだ。」
「エッ〜」一斉に声を上げた。
「妹は王妃として、仕方がないかもしれない。王女はただそこに生まれてきただけだ。
もし、救う事が出来るなら何とかして欲しい。これはギルドマスターとしてでなく私個人からの懇願だ。お願いする」
「分かりました。王妃、王女共に出来る限りの善処いたしましょう。約束はできませんが。」
「分かっている。決して反乱軍にも、気を許すなよ」
「分かりました」
僕は、護衛任務と個人依頼を受けることを了承した。
「食糧とか、たくさん買って行かなくちゃいけないね」
「そうだな」
「俺肉がいい」
「エー、オークとか飽きたよ」
などと、最近はいじめていた三人とも、普通に会話するようなってきた。
やっとパーティーらしくなってきた。
佳音もデスマーチを撃つ時は剣や爆、護が瀕死になる時や、撤退戦をする時くらいになっていた。
最大レベルがいくつか分からないが、既にみんなレベル50にはなっていた。
ここら辺の魔物は相手にはならない為、場所も変えたかった頃でもあった。
「いい具合にこの街から出るきっかけが出来たわね」
「そうだね、僕はのどかなこの街好きだけどね」
「私も好きよ、のどかな街で結婚して子どもと暮らしたいな」
佳音は少し顔を赤らめて話していた。
「そっか、佳音は料理も上手になってきたし良いお母さんになるよ。羨ましな、佳音のお目にかかる旦那さん」
「結婚式には俺も呼んでくれよ?この世界では佳音と一緒にいる時間は僕が一番長いんだから」
佳音の顔が赤らめていたのが、ゆでダコの様に赤くなって怒っていた。
「この英雄ヒーローバカ」
僕は佳音が何に怒っているのかわからなかった。いや分かっていたのに気づかない振りをしていたのかもしれない。
他の三人は僕を捕まえて「女心わからないやつだな」と言った。
前の世界から佳音お前の事好きだったのによ
と三人でアイコンタクトで話してるだけで、僕にはちょっかいしか出してきていない。
さぁ護衛任務に出発だ
(そう言えば最近護の背中にシールドの様なものが生えてる気がするが何だろう、しかも数が増えてる。レベルに合わせてなのかわからない)
とか考えているうちに、出発開始した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます