第4話  初クエスト


僕達は、朝食を食べ終わるとギルドに向かった。

しかし3人はウダウダと文句を垂れていた。佳音は鬱陶しく感じ3人に命令し、街の外で待機させた。

僕と佳音はギルドに入り、クエストをみていた。

Gランクなんて仕事は少なく、薬草集めなど素材系が多い。2種類受けて出発しようと街の外に出た時、僕に向かって体当たりしてきた白い物体が…

剣を抜こうとしたが、なぜか体が動かないのだ。

白い物体がぶつかってきた。

あれ?痛くない。

僕の胸元に潜り込んできたのだった。

訳もわからず、思わず一緒に来ると聞いてしまった。

白い物体は、うんと頷いたように想えた。

白い物体は僕の頭に乗ってしまった。

言葉では表せないが、小説を読んだ中で言えばモフモフみたいな生き物だ。

「あれ?」と思わず声を出してしまった。

「どうしたの?」と聞かれたが

「いや何でもない」と答えた。

佳音は少しふてくされた顔になった。

少し素っ気なかったかなと考えていたが、

僕のステータスに英雄の従者と書かれていたのだ。

モフモフらしき物体が従者ってことなのか?

よく分からん。

「まぁなんとかなるさ」とつぶやいていた。

佳音から「名前つけないの?」と聞かれたが、イマイチ良い名が浮かばない。

「佳音決めてよ」と返してみた。

「うーん考えてみる」と…

山に入り薬草が一杯生えていたので、馬鹿みたいに取ってしまった。

佳音に「そんなに取っても持って帰れないよ」と言われた。

確かにそうだと思い、空間収納なんて物ないかな?と頭で考えていたら、「あるよ」と頭に響いてきた。

「誰だ」と頭で答えた。白い物体は僕の頭にいる事で頭に直接話しかけれたのだった。

「ご主人様、私は従者です。早く名前で呼んでほしなー。あっそうそう空間収納ストレイジはあるからストレイジと叫んでみてください」

僕は言う通りにすると「ストレイジ」と唱えた。

空間が歪んでいる…とにかく薬草をいれまくっていた。

あまり意識をしていなかったが、どれだけ入るんだろう?まぁ入れるだけ入れてダメだった時考えよう。

薬草取りに夢中になっていたら、向こうの方で爆発音がしていた。

ゴブリンが群れで集まってきた様だ。

剣達もイヤイヤだが戦わなければ死ぬから戦っていた。

しかし素人の戦い効率よく討伐できるわけでもなく、ジリ貧になってきた。

佳音が痺れを切らしてデスマーチを唱えている様だ。

デスマーチ、リスタートの連続詠唱だ。

だんだん詠唱が短くなっている様だ。

デスマ リスタと唱えている。

しかしどれだけゴブリンいるの?と思っていたらコボルトやオークまで出てきた。

爆発が敵を呼び寄せているのだろうか…

応援に入ろうとしていたら、更に詠唱が短くなっていた。

デス リス …

デマ リタ …

デー リー …

デチ リト…

デ リ …

死ね 蘇生

おいおい、死ねとか詠唱ですらないじゃないか⁈

人権無視?デスマーチ自体が無視なんだけど…

「佳音せめて詠唱してあげて!」

「だって面倒くさいじゃん。

じゃあ「デ」「リ」あわせて「デリ」で」

えっデリバリーのデリ?


あぁ


爆発の宅配ね


なんて考えていたが佳音はそんな事考えてもいないだろうな。

しかし佳音のデスマーチは強いな、範囲攻撃で何度でも撃てるのが凄い。

大量の死体が、溢れていた。

爆死だから素材は取れているのだろうか?

街に帰ってから確認してみるか。

レベルが25まで上がっていた。

レベルが早く上がり過ぎじゃね


街に着きギルドで報告がてら素材について確認してみた。

何処かの小説で収納魔法はヤバイと書いてあったから、あまり表だって見せないことにした。

お金も沢山入って来たし、宿に泊まって今日は寝るとしようか…

みんなは頷き、宿に向かった。





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